「中小企業診断士養成課程の面接対策って、どうやればいいんだろう?」
「そもそも面接のマナーってどうだったかな?」
「人前で話すのは緊張するから苦手なんだよなぁ…」
と不安を抱えてる方、安心してください!
実際に中小企業診断士養成課程に行った私が経験した面接内容や、最近受講した方の経験談、養成課程担当者から聞いた裏話を基に記事にまとめました。
- 服装などの面接の基本は?
- 面接で落ちる人の特徴は?
- 具体的にどんな準備が必要なの?
- 具体的にどんな質問をされるの?
中小企業診断士養成課程の面接試験は「求められる中小企業診断士の資質」を意識した試験対策が必要です。
この記事を読んでいただければ、面接の基本から養成課程で合格するための面接対策に加え、「診断士としての資質」が身につくこと間違いなし!
こんにちは!中小企業診断士のグレート☆キヨスチャンと申します。私のプロフィールはこちらへ
「時間がないから、とにかくまずは面接の内容だけ知りたい!」という方は「面接準備で勝負が決まる!」からお読みください。
面接の基本的なマナー
突然ですが皆さんは「メラビアンの法則」ってご存じですか?
メラビアンの法則は、人と人のコミュニケーションにおいて、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%のウェイトで影響を与えるという心理学上の法則のことをいいます。
要は「見た目」と「話し方」で第一印象が決まる、ということです。
社会人になって転職経験の少ない方も多いと思いますので、まず「面接の基本的なマナー」について表にまとめました!
項目 | NGポイント |
①身だしなみ | ■清潔感がない ■においがきつい ■ぎこちない入室 |
②話し方 | ■あいさつができない ■声が小さい ■表情が暗い ■相づちや身振り手振りがない ■質問への反応が薄い ■話し言葉を使用する ■専門用語を多用する |
③面接外の素養 | ■遅刻する ■到着が早すぎる ■見られていない時の行動が横柄 |
①身だしなみ
「身だしなみ」の前提は、男女ともに清潔感を意識することです。また、香水などの「におい」はさせず、「自然な状態」で臨みましょう。
男性は前髪をあげ整髪料で整え「おでこを出す」ことで、明るい印象を与えることができます。女性は髪が長い方は「髪を結ぶ」(ハーフアップなど)、ボブやショートくらいの長さの方は、髪を耳にかけると印象が変わります。化粧はナチュラルなメイクが好印象です。また、男女ともに派手な髪色は減点です!
■スーツ
男性のおすすめは「ネイビーカラーのスーツ」です。世界を代表する人物たちは、スピーチなどの勝負どきに、「ネイビーカラーのスーツ」を着用することが多いようです。理由は、周囲に「知的」「上品さ」「信頼」「若々しさ」を心理的に感じさせるからです。
女性は「派手でない無地」を選びます。黒は落ち着いた印象を与え、グレーは知的で大人っぽい印象を与えます。スカートやパンツどちらでも良いですが、スカートは座った時にひざから5センチ以内、立ち上がっている時にはひざが隠れる程度の長さになるようにすることがおすすめです。
■シャツ・ブラウス・肌着
シャツやブラウスは「白色の長袖」の一択です。肌着も白を着用。男性は、カジュアルな印象を与えるボタンダウンは避けます。ネクタイはグレー、ブラウン、ネイビーに無地や小紋柄、ドット柄などの控えめなものがおすすめです。なお日本ではそこまで意識しませんが、ストライプ柄は軍隊に属する意味を持ちます。
■靴下
女性はストッキングを着用。ベージュなどのナチュラルなものを選び、黒などの冠婚葬祭をイメージさせる色は避けます。男性は足を組んだりしゃがんだりしても、すねが見えない長さの靴下を着用します。
■靴
男性はベルトと靴で統一することがおすすめです。女性の靴は黒が無難ですが、ベージュなど落ち着いた色であれば問題ないです。特に靴が汚れていると「だらしがない」といった印象を持たれます。汚れを落とし、磨き、綺麗な状態にしておくこと。「かかと」との「すり減り」も目立ちやすいので注意してください。
■バック
男性は手提げタイプ(ブリーフケース)、女性は肩かけタイプ(トートバック)が基本です。派手な色は避け、ロゴの目立つブランド品は避けた方が無難です。椅子の横に置けるように、自立する構造を選択します。ただし、自立しないものも多いと思いますので椅子に立てかけることを当日は意識します。
バックって、直立しないの気になるんよね。
私は中に「3キロのダンベル」を入れてたぞ!
そこ~!どんだけ戦略的なんよ。笑
【1】名前を呼ばれたら、ドアをゆっくりと3回ノックします。
【2】面接室から「どうぞお入りください」と言われたあとに、「失礼いたします」と言って、ドアを開けて入室します。
【3】面接室に入室したらドアを静かに閉めます。ドアのほうに向き直して閉めるのが基本。後ろ手で閉めてはいけません。
【4】椅子の横に立ち、面接官に向かって「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。○○と申します。よろしくお願いいたします。」とあいさつをしてから一礼。
【5】面接官に「お座りください」と着席を促されてから座ります。
【椅子の座り方】態度が大きく見えるので、深く座って、あごが上がった状態は避けます。
ここまでの「身だしなみ」の基本は誰でもできる内容です。何も特別なことはいりません。できて当たり前で、できてなければアウトです。
突然ですが、みなさんは「体型」を気にしてますか?私は仕事以外の時間を中小企業診断士試験の勉強に特化すると決めました。合格はしたものの・・・「体重10キロ増!」。1次試験のなか、腹の「ぜいにく」が気になっていたのを思い出します。涙。養成課程の面接に来ていくスーツも「ぱっつんぱっつん」。「だめだこりゃ!」と思い。早朝4時から30分筋トレ、1時間ジョギングという変態行動に出た結果、(必要以上に)養成課程面接前までに肉体が仕上がっていました。因みに新型コロナウィルス感染症のせいで、オンライン面接になったけど。笑。でも「真面目な話」をすると、中小企業診断士養成課程に行って思ったのですが、プロコンの講師陣や受講生も含め、「肥満体型はいない」。少なくとも私の参加した第36期にはいませんでした。これから経営者に対して経営のマネジメントをしていく人材が、「自分のボディマネッジメント」ができていない。これは問題だし、信頼度が落ちる。そういう風に私は思いました。これはあくまで提案ですが、今体型を気にしている方は、頭を引き締めることに加え、肉体を引き締めることもおすすめします。自信がつきますよ~。ではまた!
②話し方
項目 | 対策 |
あいさつができない | 面接時だけでなく、会場ではあいさつを意識して、声出しをする。 |
声が小さい・暗い | 発声練習・ボイスレコーダーの活用 ※後の「事前練習」の記事を参照。 |
相づちや身振り、手振りがない | あくまで「自然」が基本。 無理にすると挙動不審に見えるので注意。 ※後の「面接官の視点」の記事を参照。 |
質問への反応が薄い | 面接官の質問に対し、的確に答える意識を持つことで、反応速度を上げる。 ※後の「PREP式回答」の記事を参照。 |
話し言葉を使用する | 論外だが、感情が高ぶった時に注意をする。 常に冷静に答えることが重要。 |
専門用語を多用する | 専門的な知識の質問をされた時のみ回答。 面接官には専門家がいるので、極力使わないことがベスト。 |
中小企業診断士1次試験で学んだ「ハロー効果」を考える必要があります。第一印象を与える「最初のあいさつ」。暗い表情で、小さな声で発してしまえば、「暗い人」の偏見を面接官に与えることになります。
ハロー効果とは特定の要素や特徴によって全体の評価が幻惑されることをいう。2つの型があり、1つは被考課者の全体から受ける印象、あるいは先入観を重視するあまり、その全体の印象で部分的特性まで見てしまい、評価してしまうエラーである。もう1つは、何か1つでも優れた部分があると、その部分的印象だけで全体的評価をしてしまうエラーである(TAC中小企業診断士講座より引用)。
「でも、正直人前で大きな声を出したり、説明するのは苦手なんだよね」
安心してください。後の記事で「事前練習」や「面接官の視点」、「PREP式回答法」で対策を一緒に立てていきましょう!
「逆に私は自信があって、せっかくだから1次試験の知識をどんどんだしたいなぁ」
お気持ちはわかります。ただし、面接官には外部の専門家が参加してます。専門用語を実務で活用しているプロフェッショナルに対して、安易に使用すると「つっこまれる」ので極力使用しないことが望ましいです。
③面接外の素養
当日に交通機関のトラブルや倒れている人を救うなどの緊急性があるもの以外、当日遅刻することはないと思います。逆に、早く来すぎるのはOKですが、会場入りは早くても30分前くらいが適当です。
「常に誰かに見られている」。自宅から外出した時点で、当日は自分の行動を客観的に見るように心がけてください。
1 身だしなみは「清潔感」を意識すること
2 「話し方」には対策と練習が必要
3 「見られていない時」こそ、注意すること
面接で落ちる「3つの原因」
「面接対策ばっちりしたつもりだけど、ダメだったなぁ・・・何が足りないのだろう?」
そんなお悩みの方のほとんどは「準備不足」が主な原因です。これから受験する方も他者と差がつかないように、しっかりと準備をしていきましょう!
面接で落ちる人には「3つの準備不足」があります。
- 対話不足
- 分析不足
- 練習不足
①対話不足
「議論」と「対話」の違い
「議論」と「対話」の違いってご存じでしょうか?
「面接試験って、面接官の質問に的確に答えるものだし、議論とか対話って関係なくない?」
確かに一理ありますが、面接官の質問に対して、ムキになって「白黒をつけようとしている答え」を出そうとしている経験はないでしょうか?
中小企業診断士養成課程を進めていくにあたり、重要なスキルの1つが「対話」です。グループの仲間と「対話」ができなければ、良い結果に結びつきません。対話と議論の違いをまとめましたので参考にしてください。
対話 | 議論 |
皆と協力して、方向性を決める | 意見を衝突させ、結論を決める |
年齢・立場関係なく対等 | 強い主張に押される |
違いを受け入れる | 違いがあれば白黒をつける |
創造的な案が出やすい | 固定的な案が出やすい |
心理的な安全が担保される | ストレスのある状態 |
中小企業診断士の資質で大事なもの。それが「対話力」です。経営者と対話をとおして、方向性を導き出します。中小企業診断士は他の士業と異なり、「答えのないものに応える仕事」です。主張を押しとおす人物は、面接時点で減点となる可能性があります。
対話 | 質問例 |
皆と協力して、方向性を決める | グループで意見が合わない時は? |
年齢・立場関係なく対等 | 対等に意見が言えますか? |
違いを受け入れる | 他者と意見が異なるとき、どうしますか? |
創造的な案が出やすい | 正解を導くことが重要だと思いますか? |
心理的な安全が担保される | 常に冷静な状態を保つことができますか? |
「対話」って、大事なんだね!
診断士の資質の1つだよ~
緊張緩和法
「本番になると緊張しすぎて、全然言いたいことが言えないんです・・・」
せっかく時間をかけて準備したのに、上手くいかない原因の1つに「緊張症」があります。「緊張」はどうすれば緩和できるのでしょうか?自分に自信があるから緊張しないのでしょうか?
緊張の意味を理解することで、「対話力」の向上につながります。緊張を緩和する方法について解説します。
最初にお伝えしたいのですが、「緊張することは良いこと」です。適度な緊張は脳を活性化させ、質問に対する回答速度が向上します。「緊張は良いこと」であると、ありのままの自分を受容することが第1STEPです。
「緊張はダメだ。落ち着け落ち着け・・・」
焦れば焦るほどに心臓の鼓動は増すばかり。良く周囲を見てみてください。静かじゃないですか?あなたの心の中以外は、いたって平穏です。
緊張して良い。緊張している自分を客観的に認識し、受け入れる。「自分は緊張しているな」と俯瞰的に感じることができれば準備完了です。
「どうぞお入りください!」
いよいよ始まりました。この時の「あなたの意識」について考えてみます。
- 大きな声がでていたかな?
- 身なりは大丈夫だよね?
- 的確に、質問に答えられるよね?
「自分は、自分は、自分は・・・」。ストップ!「自分がどう見られているか?」に意識を全振りしていませんか?面接官に「自分をわかってもらおう。自分はこうなんです。」それは「対話」と言えるでしょうか?
緊張してもいい。重要なことは「相手に伝えようとする真心」にあります。
- あなたに、伝えたい!
- あなたに、教えたい!
- あなたのためになりたい!
中小企業診断士養成課程では多くのプレゼンの機会が与えられます。経営者に対して自分がどう見られているかは、どうでも良いことです。経営者のために何を伝え、何を提案し、もっと良くなって欲しいと「相手を思いやる心」が重要です。
「自分に意識」を向けるのではなく、「相手に意識」を向けること。緊張しても良い。相手を思って伝えて上げることに意識を全集中してください。ホスピタル(思いやりのある)コミュニケーション(伝達)を意識することが重要です。
「みなさんは、自分の発する声をどう認識していますか?」
自分が思っている声と他人が聞いている声はかなりイメージが異なります。自分ではきちんと声を出し、伝えてるつもりでも相手に伝わっていない場合があります。「自分の声を知る」ことが重要です。
活用するのは「ボイスレコーダー」です。スマホの録音機能でも良いです。会社の打ち合わせなど、自然なタイミングで録音し、「自分の声」や「話し方」を客観的に聞いてみます。なお、状況によって相手に不信感を持たれる場合があるので十分気をつけてください。
客観的に「自分の声」が聞き取りづらいや、話し方が伝わりにくい、と思った方は意識をして声を出す対策が必要です。
「自分は大きな声出すの苦手だし、そこは無理かも・・・」
安心してください!私も普段は声が小さく、良く聞き取りづらいと言われています。何も普段からクリアな声を出すように、と言っている訳ではありません。練習をすることで、一定期間の短時間では対応可能です。練習方法については、後の「練習不足」で詳しく解説します。
「自分の声」を知ることで対策を立て、相手に伝える力(対話力)を鍛えることが重要です。
メタ認知とは、簡単に言うと「ものごとを1つ上の視点から俯瞰する能力」のことです。この俯瞰する能力がないと、「自分が気づいていない」ことに気づけません。自分の視野の狭さにを自覚することが第一歩です。「無知の知」。自分がわかっていないことを自覚することが、中小企業診断士としての対話力の向上に繋がります。
②分析不足
「中小企業診断士の養成機関って、どんな人材を好むのかな?なかなか調べても情報がないんだよなぁ・・・」
面接に臨むにあたり、以下の分析が必須です。
- 企業分析
- 自分分析
相手が何を目的にし、どのような人材を好むのか?その目的に対し自分には何が足りないのか?面接に臨む前に分析が必要です。
企業分析
「企業分析」のポイントは、まず最初に各養成機関の活動について、すみずみまでチェックすることが重要です。ホームページ・SNSは、必ずチェック!
大前提として、出席できる環境か?金銭面は大丈夫か?は「可・不可」しかありません。各養成機関の詳細については以前の記事にリンクを貼ってますので、ご確認ください。
ネットを活用することで、受験する養成機関もしくは運営している会社等が、どのような特性を持っているかを理解することは、誰でも簡単に取得できます。
しかし、「中小企業診断士養成課程が求める人材」の特性については、情報があまりありません。以下の内容が求められる能力となります。
- 1次試験の知識力
- PCスキル力
- 段取り力
- グループ討議力
- プレゼン力
「1次試験の知識力」は、養成課程受講者によって明確に力の差がでる特徴があります。養成課程では1次試験の知識の復習は一切ありませんので注意が必要です。
対策としては、「財務会計」「企業経営理論」「運営管理」を必須として、復習すること。加えて「2次試験の事例Ⅰ~事例Ⅲ」は、問題を解くというより、例文を読みまとめる練習をしておくことがポイントです。
財務会計 | 決算書から問題を推測する能力 |
企業経営理論 | 事業の構造を組む能力 |
運営管理 | 実行計画を組む能力 |
2次試験事例 | 与件文から、要素を発見する能力 |
面接では1次試験の知識を問われる場合がある、との声を聞いています。法律やITの専門的な質問が出た場合は別として、養成課程で活用する基礎的な知識については、必ず脳に定着しておくことをおすすめします。
「PCスキル力」は必須中の必須項目です。「1次試験の知識力」同様に明確に力の差が出る特徴があります。養成課程で、なぜPCスキルを必須として質問するかには理由があります。
養成課程では「中間報告書」「最終報告書」「参考資料」「プレゼン資料」「アンケート集計表」など、膨大な報告書の作成を2週間程度で実施していきます。受講生のPCスキルにバラつきがあれば、必ずと言っていいほどグループ運営に支障をきたします。
厳しいことを言うようですが、養成課程は「中小企業診断士の能力を養う期間」です。基本的な能力に時間を使うと、もったいない!というのが本音です。
活用するもの | ポイント |
ワード | 頭の中の文章を、素早く打てる能力 |
エクセル | アンケートを的確に無駄なく集計する能力 |
パワポ | クライアントに伝わる表現能力 |
「ん?なんか思った能力と違う?」と思った方が大勢いらっしゃると思います。安心してください。細かいPCの能力が必要な訳ではありません。能力として必要なものは、「PC技術」ではなく、「報告書を早く作る能力」です。
面接で「PC能力は大丈夫か?」という質問に対し、技術的な話で回答を求めている訳ではありません。「普段から報告書など素早く作成できているか?」です。「パソコン技術」の細かい質問については、「わからないので、勉強しておきます。」で大丈夫。「でも、報告書作成を素早くできる自信があります。なぜなら・・・」ということが重要です。
・・・いくつもはできないかも
「頭の中を素早く文章にできること」が最優先だよ~
前提として、「1次試験の知識力」「PCスキル力」は受講者の参加時点で大きく差が開く傾向がありますが、「段取り力」や「グループ討議力」、「プレゼン力」は養成課程で学び、伸ばすことが重要な能力です。
面接時点で、実務経験の乏しい方は「課題」として、回答するほうがおすすめです。
例:「仕事柄デスクワークが多く、プレゼンの機会に恵まれませんでした。○○が課題です。○○を身に着けるために、ぜひ養成課程期間で学びたいです。」
段取り力 | 「全行程」を把握し、「進捗管理する」能力 |
グループ討議力 | 「ファシリテーション」能力 |
プレゼン力 | 「自説の展開」能力 |
「全然、余裕!できるできる!」
そう思った方は既に「一流」です。この記事を読まずとも100%合格しますので大丈夫です。安心して試験に臨んでください!
少なくとも記憶する範囲では、私も含めて36期の養成課程でこれらの能力を「100%備えている人間」はいませんでした。しかし、養成期間中に急成長した人間はたくさんいます。
「段取り力」については、「PCスキル力」と密接な関係があります。演習の事前準備にエクセルを使い「まとめ表」や「工程表」を作成し、全体を俯瞰し、進捗管理をしていくことで培われる能力です。
「高いプレゼン力」を示すには、「自説の展開」が重要です。「自説の展開」は簡単に言うと、「自分の予測した答えを論理的に導いていく」能力です。
一番難しい能力は「グループ討議力」です。養成課程を経験した方が誰しもストレスを感じる「議論の停滞」。
「ファシリテーション能力」は簡単に言うと、集団で問題を解決するために、認識の刷り合わせや、相互理解のサポートを行い、成果を生み出す能力です。面接の時点で「高いファシリテーション能力」を有している方は、間違いなく他者と1歩リードした存在になります。
繰り返しになりますが、面接時点で「段取り力」や「グループ討議力」「プレゼン力」に自信がある方はレアです。むしろ「課題」と設定し、「養成課程で伸ばす」考え方が重要です。
人間は不完全だからこそ、成長の喜びが生まれる
自己分析
「自分の強みや弱みって、冷静に考えたことないなぁ・・・」
誰しも自分の一番の理解者は自分です。しかし、客観的に自分を見ることができなければ、自分自身の課題も見つかりません。ここでは1次試験で学んだ「SWOT分析」の活用をおすすめします。
◆「機会」「脅威」
「中小企業診断士になる」という目標の中で、「脅威」となるのが「2次試験の合格倍率上昇」です。1次試験合格率が上昇したことで、2次試験の受験者数が増加しています。
いち早く「養成課程の道」に気づいた方には「3回の受験チャンス」があります。合格率などの詳細は、以前の記事にまとめていますのでご参照ください。
◆「強み」「弱み」
自分自身の「強み」「弱み」は以下の区分で検討します。
項目 | 内容 |
評価・報酬 | 会社での自分の評価 |
採用・配置 | 会社での所属部署 |
能力開発 | 資格などのノウハウ |
職業倫理 | 診断士になるための意識(マインド) |
簡単にいうと、「行動力」を表します。主な切り口は以下のとおりです。
- 業務に積極性はあるか?
- 社内行動に協調性があるか?
- 業務の事前の段取りが得意か?
- 表彰など客観的評価があるか?
「自分の評価は自分が知っている」と思っている方は少し危険かもしれません。傷つくことを恐れずに、上司や同僚、身近な家族に聞いてみましょう。自尊心を傷つけられる経験を成長に活かすことがができれば、養成課程でも急成長が見込めます。
簡単にいうと「環境適応能力」を表します。いくら知識があっても、それを活かす実務経験がなければ、スキルとは呼べません。「知識×経験」のベクトルで考えることが重要です。
- 総務課:組織・人事に強い
- 財務課:財務分析に強い
- 営業課:営業能力が高い
- 企画課:戦略策定能力が高い
- 広報課:販路開拓能力が高い
「でも、今の職場じゃ活かす場がない!」
本当にそうでしょうか?中小企業診断士は弁護士や税理士などの法律に縛られる資格でないため、考え方ひとつで「あらゆる事象に柔軟に適応できる力」となります。「1次試験の知識が定着していない」のは教科書を身近に置いて、業務に活かしていないためです。
簡単にいうと「自己啓発力」です。中小企業診断士1次試験合格を基準に考えます。
- 経済学:外部環境分析能力が高い
- 財務会計:財務分析能力が高い
- 企業経営:戦略立案能力が高い
- 運営管理:現場指導能力が高い
- 経営法務:法的把握能力が高い
- 経営情報:PCスキルが高い
- 中小企業経営政策:政策の反映
1次試験は絶対評価である明確な点数が出ます。自分の強い分野を伸ばす方が得策です。きらりと光るものを1つでも持っていれば、養成課程で活躍が期待できます。
私の例を挙げます。「経済学」「経営法務」が苦手です。外部環境分析に弱みがみられます。「経営情報」は実務経験がないため、ITを駆使した支援は苦手です。
私は「企業経理理論」で全体図を描き、「財務会計」で見立てをし、「運営管理」で売場の改善や製造工程の改善指導ができ、「中小企業経営政策」で国の動向に合わせた補助金等の提案が可能という強みがあります。
ワタシの強みは頭がいいこと!
・・・(無知の知が大事)
「職業倫理って、面接試験に関係なくない?」
と思った方もいらっしゃると思いますが、中小企業診断士を目指す方には以下の「3つの倫理観」が資質として求められます。
- 依頼者の利益の追求
- 社会性
- プロフェッショナリズム
「依頼者の利益の追求」の倫理観は簡単にいうと、「自分の利益を優先させない」ことです。
依頼内容に対して必要以上の提案をすることや、成果に繋がらない実験の場として利用することなどがあります。養成期間中においても、その提案が本当に依頼者の利益につながるものなのか、を客観的に判断していく必要があります。
「社会性」の倫理観は簡単にいうと、「依頼者の問題解決をとおして、社会の発展につなげる」ことです。
依頼者の問題解決が成功事例として世の中に広く認知されることで、多くの事業者が発展し、日本全体の経済を支えていく。中小企業診断士という国家資格の社会に与える影響を意識する必要があります。
「プロフェッショナリズム」の倫理観は簡単にいうと、「常に成長し続ける」ことです。
時代の変化をいち早くとらえ、事業者に最新の情報をもって提案をする自己啓発が常に必要です。「中小企業診断士の資格取得」をゴールにしている人と、「どのような中小企業診断士になりたいか?」を常に考えている人では、この時点で大きな差が開いています。
・・ここまで考えてなかったなぁ
倫理観も診断士に必要な資質だよ
③練習不足
「対話方法も学んだし、会社の分析と自分の分析もばっちりだね!」
ちょっと待ってください!それって本番で本当に出し切れますか?
「言いたいことの、半分も言えなかった。落ちたかも・・・」
後悔後に立たず。それは練習不足。落ちる3つの中で、もっとも重要な要素です。中小企業診断士が経営者に対して素晴らしい提案書を策定しても相手に伝わらなければ、「成果が0と一緒」です。
次は具体的な事前準備と練習方法について解説をしていきます。長くなりますので、ここらへんで、アイスブレイクしましょう!
1 「対話不足」には「思いやりの心」をもつこと
2 「分析不足」には「相手」と「自分」を知ること
3 「練習不足」は「本番で成果0」なる可能性を知ること
皆さんは「自分を他者と比較して賢い」と思っていますか?「中小企業診断士1次試験も合格したし、頭は悪くないと思う」。確かにそうですね。事実、養成課程には有名な大学を出ている人もたくさんいます。でもなぜか「グループワークになると相乗効果が出ているとは思えないストレス」を養成課程では感じることになるでしょう。賢い人間が集まっていても、「3人(以上)集まれば文殊の知恵」にならないことが多いということです。理由は簡単です。「頭は良いけど、診断能力のレベルに違いがあるため、できる人はできない人に引きづられて、グループとしては平均化(凡庸化)してしまう」からです。「じゃ、どうすればレベルの高いものになるんだろう?」。答えは簡単です。「できる人のワンマンで、それに従えばいい」。こんなことを言うと、養成機関の担当者から怒られますね。笑。でもなんで世の中の上手くいっている会社はワンマンが多いのでしょうか?それは残念ながら、周りに任せられる人物がいないからです。賢い人も集団では無知からバカになってしまう。そうならないために、養成課程をよりレベルの高い次元に引き上げるには「知らないから、学ぶために養成機関に行く」ではなく、個人個人が「自分の学んだものを現場で試すために行く」という「徹底した事前準備の意識」が必要なのかもしれません。
他者を想う、ゆえに我あり
面接を成功させる「3つの練習法」
「言いたいことの、半分も言えなかった。落ちたかも・・・」
せっかく準備したのに、本番で使えなければ後悔だけが残ります。そうならないためにも以下の練習法について解説します。
- 演劇式発声練習法
- PREP式練習法
- 診断士式プレゼン練習法
①演劇式発声練習法
「・・・自分では意識してるんだけど、なぜかボソボソっと話してしまっている。」
本番の緊張から「声」が出ていないや、もともと「声」が小さい人は、面接では「損」をします。中小企業診断士養成課程の社長へのプレゼンではマイクがないこともしばしば。伝わりにくければ、印象に残りにくいデメリットがあります。以下の練習をするだけで他者からの評価が確実に変わります。
- ボイスレコーダー活用
- 発声練習
「え?そんなこと?」と鼻で笑った方もいるかもですが、大真面目です。なぜなら私も「声の小ささ」に悩んでいたから。先輩たちからも昔から「声を張れ」と良く言われたのを覚えています。
ボイスレコーダー活用
まずは、「自分の声」を客観的に捉える必要があります。普段の何気ない会話でも良いです。「自分の声」を録音してください。スマホの録音機能でもいいですが、5千円くらいで本格的なボイスレコーダー(ノイズキャンセル付)のものがおすすめです。
- 声の大きさは?
- 滑舌の良さは?
- 呼吸の間は?
上記の3点を意識し、「自分の声の課題」を客観的に捉えてください。私は全部、赤点レベルだと聞いて思いました。
だまされたと思って専用のボイスレコーダーを活用してみてはいかがでしょうか?研修中にも使えますので、おすすめです。
発声練習
私の友人に芸能スクールに通っていた方がいらっしゃるのですが、声の悩みを相談した時にテキストを貸して頂きました。一番最初の発生のページは皆も知っている「あれ」です。
みなさんも小学生の時に一度は経験ありませんか?「あえいうえおあお」は、演劇にたずさわる人が、まず最初に行う発声練習です。ポイントは3つです。
- 口をしっかり開き、縦横の動きを意識
- 一言一言、正確に発声
- 一息で一行(腹式呼吸)
「声の大きさ」「滑舌」「呼吸」この3つを意識しながら練習を繰り返し行います。
「でも、どこでするの?恥ずかしいよ!」
思い一つ。私は通勤中の車の中で毎日10分発声練習をしていました。あとはカラオケなどで音楽を流しながら、練習をするのもいいかもしれません。繰り返し、繰り返し発生をすることで間違いなく、あなたの声は変わります。騙されたと思って練習してみてください!
中小企業診断士養成課程では多くのプレゼンの機会があります。「声」は武器になります。意外な盲点なはずです。「相手に伝わらなければ成果は0と一緒」。厳しいことを言いますが、まずは「自分の声」を変えることが重要です。
②PREP式練習法
面接官の質問に対し、反応が薄いと減点の対象となります。回答方法でおすすめな方法が「PREP(プレップ)法」の活用です。
- 結論・主張
- 理由
- 具体例
- 結論・主張
①から④の順番で、面接官に回答をします。ここでは具体的な例を用いて解説します。
①結論・主張
なぜ意見が違うのか、お互い対話をとおして納得する方向性を考えます。
②理由
理由は、仮に議論をして相手の意見を打ち負かしたとしたら、今後グループとして創造的な案がでにくいからです。
③具体例
私の会社の部署では、上司が優秀で方向性を全て決める傾向があり、「私が意見しても、どうせ採用されないだろう」と諦めた経験があります。
④結論・主張
このような理由や経験から、お互い対話をとおして納得する方向性を考えます。
「PREP式練習法」は、意識するだけで普段から練習が可能です。会社での上司や同僚との会話や、家族とのコミュニケーションも含めて、試験に備え、繰り返し練習をすることをおすすめします。
養成課程期間中のグループワークの会話でも使用することで、無駄な時間コストが削減できる効果があるので、基本的なスキルとして定着させるといいです。
③診断士式プレゼン練習法
中小企業診断士養成課程では、実務研修の前に、プレゼンのリハーサルを繰り返し実施します。練習には以下の3つが重要です。
- 場所の設定
- ゴールの設定
- 相手の設定
場所の設定
「場所の設定」は「プレゼンの形」を把握することです。具体的には面接の「会場の広さ」や「場所の広さ」、「席との距離」です。自宅の部屋や会社の一角を活用し、場所のイメージトレーニングを実施することで「試験に集中する準備が整う」重要な練習です。
中小企業大学校の例を参考にします。
スクール形式の教室で、3人程度が座れるテーブルが3列で15程度の奥行。50人程度が余裕を持って座れるイメージです。指定の受験番号の席に座ります。
外部との情報交換は禁止。私語やスマホの使用は厳禁です。
ここでは「面接」ではなく、「記述試験」が実施されます。文房具やパソコンの配置など、余裕を持ってスペースが取れますが、机は縦に狭く、横に長く使用できるイメージです。どのように配置して臨むか想像しながら練習します。制限時間は「30分以内」です。
教室から移動し、面接室前に椅子があるので、次の受験者は待つことになります。
面接試験の教室は狭く、面接官との距離は布団の縦幅くらいの距離で、比較的近いイメージです。面接官は3人が横並びに座るサイズの机に着座。被面接者の椅子が1つです。
プロジェクターを使用したプレゼンの時間もありますので、5分程度、起立した状態でプレゼンを実施するスペースも想定します。
このサイズ感は自宅で再現しやすいので、繰り返し場所を設定し練習します。時間は「20分~30分」です。
当日の場所の話でないのですが、中小企業大学校は遠方から受験に来る人や、どうしてもその日法事などが入る場合(事前相談必要)などは、柔軟に対応してくれます。距離(住んでいる場所)が遠い順に面接が行われます。
中小企業診断士養成課程の報告会では、商工会議所の広い会議室もあれば、診断先の会社の狭い倉庫である場合もあります。またポインターやマイクが使用できる場合もあれば、何も使用できない場合など数々のケースが想定されます。
事前に「場所」を想定し、仮装空間で練習を繰り返すことで、本番当日に本来の目的に集中ができますので非常に重要です。
ゴールの設定
「ゴールの設定」は「面接試験の合格」ではなく、「相手に伝えたいことが何%伝わったか?」で判断します。明確に点数で付けることが重要です。
ゴール:相手に伝えるための事前準備をする
①自己紹介文をパワポでA4サイズ1枚で作成
ここは「事前準備が可能」ですので、繰り返し作成の練習をします。作成した内容は養成機関側のUSBに保存します。
②与件文を読み込み、「自分の考え」を的確にまとめる
「中小企業診断士2次試験」の参考書を購入し、事例Ⅰ~事例Ⅲの問題で練習をします。なお、1枚程度の与件文であり、「答え」は「自分の考え方」になります。2次試験とは異なり、簡潔に要点をまとめる必要があります。
※具体的な作成内容については、後の記事で解説します。
ゴール:「相手に○○%以上は的確に伝えた」の結果を明確にする
①プレゼン
記述試験で作成した「パワポ」を基に、スライドに投影し、自己紹介のプレゼンをします。必ず、「パワポ」の「スライドショー」などの操作も事前に練習をしておきましょう。
②面接官からの質問に回答
- ・履歴書・身上書からの質問
- ・自己紹介のパワポからの質問
- ・与件文からの質問
- ・養成機関の生活などの質問
「決戦の時間」です。すべての練習の成果がここで試されます。「相手に伝える」ことを繰り返し解説しました。
あたなたは「○○%相手に伝えることができましたか?」
ボイスレコーダーに吹き込んだ自分の声や、面接官になってもらった方などから「明確に点数をもらってください」。そこに課題が見え、練習を繰り返すことで点数は確実に上がるはずです。
相手の設定
「場所の設定や想定されている質問内容も分かったし、これでばっちりだね!」
そう思った方は、もう1歩踏み込んで欲しいことがあります。
「あなたが、面接官だったらどのように採点しますか?」
繰り返しの練習には、必ず点数付けが必要です。ほとんどの面接対策が、試験に臨む側へのアドバイスのみ。ここでは面接する側の設定を考えていきます。主な評価の観点は6つです。
- 服装・身だしなみ
- コミュニケーション
- 積極性
- 協調性
- 社会性
- スキル
- その他
具体的な評価表を以下にアップします。
今までの記事の内容を元に独自に作成しています。この内容で評価をしているかはわかりませんが、方向性としては間違っていないと思います。「自分の視点」だけでなく、「相手の視点」を意識し、繰り返し練習することをおすすめします。
真似して、自分を演出しよう!
嘘はバレるし、素直さが一番!
面接に協力して頂く方は、「面接表」以外に以下の「しぐさ」を確認してください。
- 顔色の変化・まばたきの数
- 手の震え・肩の揺れ
- 無反応・反応が遅い
- 顔に手をやる
- 唾を飲む、咳をする
- 身振り・手振りがなくなる
これらの反応が過剰な場合は「嘘をついている可能性あり」!
1 「声を制するものは面接を制す」
2 「結論→理由→具体例→結論」の回答を日ごろから意識
3 「場所」「ゴール」「相手」を知ること
皆さんは面接で嫌な経験をしたことはありませんか?面接にはどこの会社も事前に「NG質問」を設定しています。「本籍に関する質問」「資産に関する質問」「職業等に関する質問」「環境に関する質問」などです。「資産」については、養成課程の場合は受講料については重要ですので、例外的に聞かれます。また、「環境」とは宗教や指示政党などのことです。以前、Twitterでご質問いただいた中に、その方の自己肯定感を下げる質問を受けた、というような内容がありました。この現象が起こる理由は、面接官の中に「外部専門家」が存在するためです。運営側は絶対にそのような質問はしません。すべての外部専門家が組織・人事に強い人ではありません。面接の基本について理解できておらず、自分の経験等を他者に押し付ける質問をする方が確実にいるようです。この事実については、養成機関の担当者は問題と捉え、組織・人事の知識に弱い専門家に面接教育をする必要があるのかもしれません。とはいえ、そのよう外部専門家にあたった場合は不運。対応方法は、対話をとおして冷静に回答するしかありません。プロコンたちは苦労をし、自分の業をマネタイズできているため、現実は厳しいことを教える。しかし、それは普通に考えて当たり前の話だと考えます。それを変えるために中小企業診断士を目指して努力している人に、面接段階で自己否定をすることは、適切な面接とはいえずただの「パワハラ」なのかもしれません。
何者かになった時こそ、初心へ
試験当日 筆記試験対策
いよいよ本番当日。ここでは、中小企業診断士養成校を参考に試験内容について具体的な対策を解説していきます。前提として、制限時間は30分以内ですので、スピードが求められます。
- 自己紹介資料の試験対策
- 与件文の試験対策
①自己紹介資料の試験対策
「自己紹介資料」はパワーポイントを使用し、A4の1枚で作成をしていきます。
自己紹介文については、書き方は十人十色です。基本的には自由に作成をしていいですが、例示等があれば、その例示に従って必要なことのみ記載しましょう!
受講申込書に記載している内容を端的にまとめることが1つの方法です。※イメージ画像は本番では入れられません。
もう1つの方法は「どのような中小企業診断士になりたいか?」を明確に自己紹介として作成することです。
プレゼン資料として活用することを、想定して作成します。この内容については事前に自宅等で練習が可能ですので、いかに短時間で仕上げるかが重要です。目安としては10分以内です。
あとは忘れてならないことが「パワポの操作」です。面接のプレゼンの時に、スムーズに移行できるように、スライドショーの設定など操作を確認しておきましょう!
②与件文の試験対策
自己紹介の資料をできるだけ短時間で作成したら、可能な限り時間を与件文と設問回答に割きます。
与件文のイメージはA4の1枚に、企業の状況が記載してあり、設問に対して「自分の考え(自説)」を記載していくという流れです。
どのような設問がでたとしても、与件文への対策は以下の組み立てで対応が可能です。
- 外部環境の把握
- 内部資源の把握
- 課題の把握
- 課題に対する自説の展開
与件文から、その企業の置かれている環境について把握します。ポイントは「変化」を捉えることです。もともとは良い状態であったが、「事業環境の変化」で「対応できなくなって問題が生じている」や「時代の流れでチャンスがある」ことを考察します。
与件文からその企業の内部資源を把握します。ポイントは「強み」と「弱み」です。「強み」は課題解決の提案に活用し、「弱み」は「把握した外部環境」に対して対応できていない事実を考察します。
外部環境と内部資源の情報から、企業の課題を発見します。ポイントは解決策を導き出せる課題の設定です。問題となっている事象に対し、どのような課題を設定すれば改善の幅(効果)が大きいかを検討します。
設定した課題に対し、「自分の考え」をまとめます。ポイントはPREP法の活用です。
結論:中小企業診断士として、○○を提案します。
理由:○○という課題に対して、○○の効果が望めるからです。
具体例:外部環境に○○という脅威(機会)があり、○○企業は○○という弱み(強み)があるので、○○を改善することで、具体的に売上(売上総利益率など)が○○%改善できると効果があると考えます。
結論:よって、○○を提案します。
※定性的な情報のみの場合は、定性的な効果を示す。定量的な場合は「客数×客単価」を意識する。
与件文を読んで、自説を展開する能力には訓練が必要です。2次試験の教材で練習することをおすすめします。
私の作成した簡易的なまとめ表をアップしていますのでご活用ください。
中小企業診断士として、与件文やヒアリング内容から、上記の流れで組み立てらる能力は必須です。何度も繰り返し繰り返し練習することが重要です。
1 「時間配分」に注意すること
2 「自己紹介文」は事前にパワポの練習
3 「与件文」は「組み立て」を定着させる
試験当日 面接試験対策
「面接では具体的にどのようなことが質問されるのかな?」
受講者が一番気になるところをまとめました。想定質問を準備し、戦略を立て、繰り返し練習を実施することをおすすめします。
- (養成課程を)受験した理由について教えてください。
- どんな中小企業診断士を目指していますか?
- 与件文の考察を、お答えください。
- (グループワークで)意見が合わない場合は、どう対応しますか?
- 健康面に問題はありませんか?
- (受講料などの)金銭面の準備に問題はありませんか?
- (半年間のカリキュラムを)最後までやり遂げる自信はありますか?
- (養成課程の受講期間について)会社の理解は得らていますか?
- 東京校(受講の養成機関)を選択した理由は何ですか?
- 2次試験は受験しましたか?
- 新型コロナ対策を遵守できますか?
上記の質問以外も当然ありますので、自分自身で想定質問票を作成することをおすすめします。想定質問については、必ずどのようなことを回答するのか考え、繰り返し練習したうえで臨んでください。
ポイントについて解説しますが、「答え」は必ず自分で作成してください。
これは「なぜ中小企業診断士になりたいのか?」ということを問われています。ここでの回答が小論文とぶれてしまい、資格が欲しいとだけ思われないように回答する必要があります。
中小企業診断士になることがゴールではありません。「どの分野で貢献をし、中小企業を支援していきたいか?」ということを問われています。自分の強みについて理解をした回答が必要です。
「論理的な答え方」を意識します。「結論→理由→具体的な根拠→結論」です。結論は「提案」、理由は「得られる効果」、具体的な根拠については、「外部環境」「内部資源」「課題」、最後に「課題解決のための提案」です。
仮に異なった事例であったとしても、同様に答え方を意識します。
重要度の高い質問です。受講生の「積極性」や「協調性」を把握する内容となります。
どのような役割を意識し、他の受講生とどのように対話を行い、限られた時間の中で、納得した結論を導くかが重要です。
この質問に現時点で100点満点の回答は困難であると考えています。自分に足りていないものは認め、その中でも相手を切り捨てるような意識を持たない姿勢が重要です。
なお、この内容自体が与件文の問題になる場合もあるので、自分自身の「環境」や「強み・弱み」、「課題」、「解決のための方向性」を意識し、対策を練る必要があります。
「問題ありません」の一択です。もし事情がある方は、事前に事務局に相談をしておくことをおすすめします。
非常に重要度の高い質問です。特に個人参加の方は注意が必要です。
「目標を持って貯蓄していた」がベストな回答だと考えます。借入のテクニックについても、別の記事で解説していますが、面接時点で資金を確保の目途を立てておくことが重要です。
養成機関の使命は受講生を中小企業診断士にして世に送り出すことです。途中リタイアになる要素があれば、確実に不合格になるますので要注意です。
「継続力」に関する質問です。養成課程期間中にリタイアしないように、時間管理を意識します。
日ごろから規則正しい生活をし、実習中などの睡眠時間が短いときも自分自身をマネジメントできるか?「あきらめない心」も重要ですが、メリハリをつけて、最後まで走り切ることが重要です。
推薦書のある参加者は特段気にすることはありません。一般応募の個人の方は、会社の状況を説明する必要があります。退職を決めている方は、その後の進路等について具体的に説明をします。
現在、どこにも属していない方は、より具体的なビジョンを説明できるようにすることが重要です。「中小企業診断士→次のSTEP」ではなく、「明確なビジョン→中小企業診断士が必要」という意識が重要です。
地理的な環境やMBAを同時取得したい、時間帯が自分に合っているなど、理由はあると思います。
受講する養成機関の分析を行い、その養成機関の理念を押さえておくことが重要です。受講するカリキュラムは一緒でも、どのような中小企業診断士にしたいか違う可能性があるので注意です。
質問の意図としては2つあります。
1つは2次試験にチャレンジしているということは、最初から養成機関ありきで考えていないモチベーションの高さが把握できること。
もう1つは、養成課程中に2次試験を受験することはNG行為です。仮に受講期間中に合格したので、退学しますは通用しません。
なお養成課程に進めば分かりますが、2次試験を受ける余裕はありません。リアルの事業者相手に日々分析と提案、改善を繰り返すので、無理です。養成課程に進むと決めた以上、2次試験の選択肢は捨てることが重要です。
「新型コロナウィルス対策」の質問は、「社会人としての一般的なルールを遵守できる人物か?」という内容に置きかえる必要があります。
養成課程の受講生は、養成機関の生徒です。近隣の住民に迷惑をかける行為で養成機関にクレームがいけば、多大な迷惑をかけます。
「今、勉強しにきている」という意識を忘れず、節度ある大人としての行動を心がけることが非常に重要です。
繰り返しになりますが、「想定質問を自分で考え」、「繰り返し練習」してください。より多くの想定と対策を立てることができた人ほど、合格に近ずくこと間違いなし!
この内容を丸パクリ!
自分で想定質問を考えてね!
1 想定質問の回答を考え、事前に練習
2 小論文の内容や自分の軸とブレないように回答
3 戦略と対策をしっかり立てた人が合格する
まとめ
今回は【資質を学ぶ】中小企業診断士養成課程【合格する面接対策】について説明しました。
面接の基本から中小企業養成課程に合格するスキルが身に着くと考えています。さらには、「中小企業診断士としての資質」も身についているはずです!
あなたを中小企業診断士にしたい!
この厳しい時代、一生懸命事業を営んでいる事業者にために、あなたが必要です!
この記事を読んで、少しでもお役に立った方がいらしゃればTwitterにも登録して頂くと、記事を更新した時にお知らせしますので、今後も「志」ともに、一緒に学んでいけると幸いです。
これからも応援お願いします。最後まで記事を読んで頂きありがとうございます。
Twitterもしていますので、最新の記事を更新した時にお知らせしますので、よかったらフォローしてくださると励みになります。
上手くいきますように!!!