「このままじゃ、プロでも廃業しますよ・・・」
…そんな言葉を、冗談だと思いますか?
でも今、AIの進化や市場の急激な変化によって、“プロとしての立ち位置”が揺らいでいるのは、紛れもない現実です。
実際、こんな風に感じていませんか?
- 「ChatGPT?DX?流行ってるけど…経営支援とどう関係あるの?」とモヤモヤしている
- 最近の仕事、事業者も情報をたくさん持っているし、経験や勘だけではうまくいかなくなってきた。
- もはやついていけない。私は引退します。自信をなくしてしまっている。
でも、安心してください。
いま必要なのは「自分が時代遅れかも…」と悩むことではありません。
“外部環境”を正しく読み解き、分析する力を持つこと。
そして、それをAIやデジタルの力でサポートする方法を知ることなんです。
今回は、中小企業診断士&経営指導員である私が、DX支援で本気で取り組んでいる仕組みを通して、“外部環境分析の手法”を一緒に見ていきましょう。
こんな方にオススメです!
- 「最近、AIの話ばかり…正直ついていけていない」と感じている専門家の方
- 「市場環境が変わってきたのは感じるけど、どう分析すればいいかわからない」方
- 「商工会・中小企業の支援現場で、より説得力のある提案がしたい経営指導員の」方
- 「中小企業診断士養成課程で、時代に即したもっと高度な支援を学びたい」方
それではいきましょう!
中小企業診断士×生成AI。
※YouTube動画作成中。来週公開予定。
DX型・専門家派遣
「専門家が来てくれるだけで、全部解決する」
…そう思っていませんか?
でも今、“専門家を派遣する”という支援のスタイル自体が、大きく変わってきているんです。
なぜか?
時代が変わったからです。
顧客の課題は複雑になり、
業界のトレンドは日々更新され、
“来てもらって助言をもらうだけ”では、もう成果に直結しづらくなっている。
じゃあ、どうするか?
今、私が進めているのが、
「AIと人のハイブリッド型」の新しい専門家派遣の形なんです。

この表が、私が実際に現場で活用している新たな専門家派遣の流れを表している図です。
簡単に解説します。
✅中小企業診断士×経営指導員×AIが提案する専門家派遣
ステップ① 相談の受付とヒアリング【ここで方向性が決まる】
まずは商工会からの申込みがスタート。
相談員がヒアリングシートを準備し、事業者の状況をしっかり整理します。
そして、コーディネーターがヒアリングを実施。
ここで「何が課題か」「どの方向で支援するか」の仮説を立てます。
✅ステップ② 外部環境調査の実施【情報を“深掘る”フェーズ】
相談員が外部環境調査を開始。
ここで活躍するのが、″ChatGPTやperplexityなどの生成AI″です!
AIを使って、
- 業界の最新動向
- 競合の戦略
- トレンドの変化
これらを一気に、調査します!
この「AI×現場力」のハイブリッドが、従来の調査とは一線を画します。
今回はここを解説!
✅ステップ③ 専門家の選定と連携【人の力を“最適化”する】
情報が揃ったところで、専門家を選定。
相談員・商工会・専門家でヒアリング内容や調査結果を共有し、準備万端。
いざ、専門家派遣&同行です。
ここでもただの現場同行ではありません。
NOTTAやClova noteなどのツールで音声を記録し、後の分析に役立てます。
なお、事前に事業者様と専門家には″録音の承諾書″を頂きます。中には、どうしても声を録音されたくない事業者様や、声と内容が商売の源泉だということでお断りされる専門家もいらっしゃいますが、事情を説明すればだいたいが快諾してくれます。
✅ステップ④ AIによる分析と報告書作成【スピード×質の両立】
現場の音声記録は、AIが自動で整理&Word文書化。
専門家はそれを元に、報告書を効率的に作成。
ここで初めて「成果と課題」が明確になり、事業者へのフィードバックに説得力が生まれます。
✅ステップ⑤ フォローアップと改善提案【ここまでやるから信頼される】
報告書は商工会へ共有。
商工会から相談者へ改善提案が行われるだけでなく、
Googleフォームによるアンケートでフィードバックを収集!
その結果もまた分析され、次の支援に活かされていきます。
🎯この仕組みのすごいところ
- 調査→分析→支援→改善提案→再調査まで、すべてが一本のプロセスでつながっている
- 人とAIが役割分担しているから、スピーディーかつ高品質
- 支援者自身が「今、どこで何をすべきか」が明確になる
つまり、この仕組みはただのサポートではなく、
診断士・指導員自身が“進化できる”プロセスなんです。
AIツールの活用:データ収集と分析
そして、「AIを使いこなす診断士&経営指導員」が、これからの“普通”になります。
「AIって結局、何ができるの?」
「どうせ難しいんでしょ?」
そう思ったあなた、ご安心ください。
私が実践している内容は、中小企業診断士や経営指導員のために、超実用的なAI活用法が体系化されています。
「どんなツールを」「どんな目的で」「どう使うか」──全部、整っています。
では、具体的に見ていきましょう!
1. 必須データの活用
「何を調べたらいいの?」と思ったら、
まず使うのが、業種別審査辞典(デジタル版)です。
やることは超シンプル!
業種別審査辞典(デジタル版)の活用方法
- 検索機能を使って支援事業者の業種を検索
- PDFで出力
ただし、審査辞典のデータは古い可能性があるため、最新情報は他のAIツールで補完することが推奨されています。詳細な使用方法は「業種別審査辞典マニュアル」を参照してください。
「いやいや、そもそも導入していないし!」
という商工会や商工会議所の経営指導員の皆さんは、伴走型補助金などで導入が可能ですので、ぜひご検討ください。専門家は、他に導入されているものもあると思いますので、代用していただければOKです。
でも、はっきり言います。今時、もしデジタル版ではなく書籍版を導入してるなら、あなた自身をまずDX化したほうがいいです!
業種別審査辞典についても、私のブログで紹介しているのでぜひ参考にしてくださいね。
DXから逃げるな!
2. 選択データの活用
市場調査を補完し、より深い市場調査をするために、こちらの生成AI三銃士のいずれかを活用!
- ChatGPT Deep Research(※有料版のみ)
- Perplexity
- Genspark スーパーエージェント
使うときのコツは、この3点!プロンプトに組み込みます。
- 日本国内を指定
- お住まいの地域の状況をきちんと追記
- 最新(直近)のデータを中心にする
これを押さえるだけで、ただのAI検索が、鋭い分析ツールに変わります。
各生成AIは今後解説します!
データのまとめと要約:NotebookLMの活用
AIで集めた情報は、「NotebookLM」でスッキリまとめましょう。
ステップはこうです。
- 各種データ(PDFなど)を読み込む
- 業種別審査辞典+選択データを統合
- 以下の観点で順番にまとめる(プロンプト)
- 市場規模や業界の推移
- トレンドと競合状況
- 業界の特徴
- 成功要因と差別化戦略
- マーケティング手法
- 課題と今後の展望
これで、支援者としての“引き出し”がぐんと増えます。
要約と視覚化:情報の共有方法
収集・分析したデータの要約と共有には、以下のツールが活用できます。
1. 汎用生成AIによる要約
長文になったら?【要約で伝える力を磨く】
基本的にはNotebookLMで十分な要約が可能ですが、「NotebookLMで長すぎた…」という時は、要約版を作るのがコツ!
- NotebookLMの内容を「詳細版」として保存
- 汎用生成AI(ChatGPT、Claude、Gemini等)を使用して「要約版」を作成
2. 視覚化ツールの活用
さらに!【視覚化ツールで「伝わる力」が変わる】
「文章じゃ伝わらないな…」と感じたら、
NapkinAI や Mapifyで“見える化”しましょう!
- NapkinAI:フレームワークによる視覚化
- Mapify:マインドマップの作成
これ、事業者との面談や提案でめちゃくちゃ効きます。
情報共有の流れ
情報の共有は“チームプレー”がカギ!
完成した資料は、相談員から以下の関係者に共有されます。
- 専門家へ:分析結果を元に、改善提案を強化!
- 商工会へ:支援の質をさらに上げるために
- 事業者へ:実際の行動に活かしてもらう
- 県連へ:報告書のタイミングで共有
ポイントは、「アクションアイテム(行動提案)」を明確にすること!
それぞれの関係者が「じゃあ、次に何をすればいいのか」がクリアになります。
チームプレイ大事ですよ!
ちなみに、この外部環境分析は″相談員″さんにしてもらってますが、特に経営に詳しい訳ではない派遣社員の方です。しかし、しっかりと役割を与え、名刺も作り、マニュアルを渡すことで、やる気アップ。私はあとはそれを見て考えるだけ。
チーム戦で相乗効果10倍!
実践的な活用事例と完成イメージ
「結局、何をつくればいいのか?」
「このプロセスで、どんなアウトプットができるの?」
そんな声が聞こえてきそうですね。
でもご安心ください。
これまでのプロセスをしっかり踏めば、
″中小企業診断士や経営指導員として、相手に刺さる“成果物”をつくることができます。
✅これが、成果物として期待される5つのカタチ!
- 業界の現状と将来動向のわかりやすい分析
→ 専門用語を並べるのではなく、“経営者が読んで理解できる”文章に落とし込むことがカギです。 - 事業者にとっての機会と脅威の明確化
→ どこにチャンスがあり、どこにリスクがあるのか。冷静に、でも前向きに伝える。 - 視覚的に整理された情報(チャートやマインドマップ)
→ 文字ばかりじゃ伝わらない。NapkinAIやMapifyで“ひと目でわかる資料”を添えるのがプロの仕事! - 出典が明記された信頼性の高い資料
→ ChatGPTなどを活用する際も、情報源を示すことで“裏付けのある提案”になります。
これらを意識するだけで、あなたの外部環境分析の成果物は「ただのレポート」から「経営の羅針盤」へと進化します。
中小企業経営者にとって、難しい言葉ではなく、
“一緒に未来を見てくれる存在”として信頼される、そんな支援者になれるのです。

上記が作成した書類です。
だいだい30分でこのクオリティ!
まとめ
中小企業診断士&経営指導員のためのDX推進ツールとしての価値は、「自分がDXのモデルになる」—— これからの支援者に求められる姿だと考えています。
「AIを使った支援なんて、自分にはまだ早い…」
「デジタルは苦手だから、他の人に任せようかな…」
そんな声が、現場ではまだまだ聞こえてきます。
でも、ちょっと待ってください。
本日ご紹介した仕組みを使えば、“難しそう”と思っていたDXが、あなたの得意分野に変わるかもしれないんです。
✅この取り組みの“4つのチカラ”を知っていますか?
- 診断・指導業務の質が上がる!
→ AIツールで情報収集と分析が加速し、深い洞察に基づいた助言が可能に。 - 支援のスピードが上がる!
→ 今まで数日かかっていた調査が、数時間で完了。
より多くの事業者をサポートできます。 - 見える化で伝わる力が上がる!
→ マインドマップやフレームワークで、複雑な情報もスッと伝わるように。 - あなた自身が“DXのモデル”になる!
→ 「支援者がデジタルを使ってる姿」こそ、事業者の勇気になるんです。
✅このツールは、“あなたの背中を押す装置”です
この取り組みで何より重要なのは、
「新しい手法が出てきたら、迷わず取り入れていこう!」という姿勢。
中小企業診断士や経営指導員が、自ら進んでAIやDXツールを使いこなしていく姿は、まさにこれからの支援の“模範”になります。
✅2025年、あなたが変われば現場も変わる
生成AIは、単なるツールではありません。
プロとしての武器であり、支援者としての誇りを取り戻す仕組みです。
だからこそ、こう思ってください。
「まずは自分がやってみよう」
「やってから言おう」
「そして、“できた支援”を次の誰かに伝えよう」
あなたが一歩踏み出せば、支援現場は変わります。
それが、DX時代の“選ばれる専門家や経営指導員”の第一歩です。
「よし、やってみようかな」
そう思った今が、最高のタイミングです。
実際にAIツールを“ひとつだけ”でも使ってみましょう。
完璧を目指す必要はありません。
「できることから」「自分なりに」──それが、DX支援者の第一歩です。
あなたのDXが、誰かのDXを後押しする。
中小企業の未来を変えるのは、「今、学ぼうとするあなた」です。
さあ、一緒に始めていきましょう!
いかがでしたか?このブログ記事では、中小企業診断士や経営指導員の視点から、AIツールを使った外部環境分析のプロセスを解説しました。ぜひ実践してみてください。質問やご意見があれば、コメント欄でお待ちしています。
次回は、具体的な活用事例や成功例について詳しく紹介する予定です。お楽しみに!