新型コロナウィルスも落ち着いてきたし、コロナ関連補助金も縮小かなぁ?
でもコスト高だし、国も次の政策を考えてるんじゃないかな?
と、考察している専門家、事業者のみんさまたち必見!中小企業診断士の視点から、【令和5年度の補助金の予測】を記事にまとめました。
- そもそも国の予算の仕組みって?
- 2023年度のトレンド?
- 対策は?
- どんな補助金くるの?
- 具体的に予測
この記事を読んでいただければ、来年度の補助金活用を計画的に準備できること間違いなし!
おはようございます!【朝活ブロガー中小企業診断士】のグレート☆セバスチャンです。私のプロフィールは、こちらへ。
第3部では、省人化・省力化補助金について考察していきます。
それでは、さっそくいってみましょう!
省力化・省人化補助金って?
ここからは、令和4年度補正予算の予測について、見解と考察を述べていきます。なお、これからの内容はあくまで中小企業診断士としての経験からの予測ですので、信じるか信じないかは、読者次第です。あくまで参考として、お読みください。
どんな申請書類になるの?
省力化・省人化補助金が仮にあるとして、どんな事業計画や補助計画が求められるのかな?
他の補助金みたいにまた複雑なものだと、計画書書くだけでも一苦労だよなぁ。
と、事業者のみなさんや、支援する側のみなさんの気になるところだと考えます。以前、ご紹介した新聞記事には以下のポイントがありました。
- 即効性を意識する
全然未知の世界ですが、簡易的なものとするのであれば、小規模事業者持続化補助金レベルの申請書にカタログから選択した設備を基に記載する方法だと考えられます。
経営計画については同じような形に近いのかな、と予測します。
補助計画の、ここで言えば【2、3】についてが以下の内容になると予測します。
- 省人化・省力化の取り組み内容
- 賃金アップの取り組み内容
今回は繰り返しになりますが、業務効率化や生産性向上に加えて、労働者の賃金アップが重要になると考えられます。仮に表立って、その内容がなくても、記載することが望ましいと考えられます。物価高に対する策というイメージです。
あくまで予測ですので、当然様式の体裁は変更になりますが、流れは大なり小なり、いつも上記の流れですので、補助計画の内容がどうなるかを意識することが重要です。
具体的にどのような内容に意識するかは、次回の記事で考察します。
不適切な申請についての考察
今回は、補助金全体にいえる注意点について、お伝えします。ここは本当に重要です。
カタログから選ぶという内容もそうですが、申請書自体は他の補助金と比較して、【最初は】簡易的なもので、採択されやすいと考えられます。
【最初は】と考えられるのは、過去の小規模事業者持続化補助金が開始されたときから関わっている専門家や、事業者のみなさまなら分かると思いますが、【今は】複雑です。その理由は以下です。
- 不正や不適切な申請の増加
ほとんどの事業者や、それを支援する側の大半はまじめに経営や支援をしている人たちです。しかしながら、どんな理由であれ、1人でも不正や不適切なことをすれば、現在のネット時代では、あたかも関わっている組織や同じ職種の人間たちが全員悪のように報道されます。
そして、そのたびに以下の対策を国や審査期間は取らざるを得ないんです。
- 申請書の高レベル化
- 採択後の証拠書類の複雑化
ここについては、他の補助金も含めて重要な前提になるので、少し解説をさせていただきます。
①申請書の高レベル化
皆さんは今の補助金ブームと言っていい流れっていつからかご存じですか?
専門家の方で、中小企業診断士の知識をお持ちの方は知っていると思いますが、歴史を知らない事業者や専門家の方もいると思うので、解説をします。大きなきっかけとなった法律があります。それが以下です。
ちなみに、中小企業診断士の方で忘れている方は、中小企業経営・政策で中小企業白書と並んで、出題されていたものです。4つの目標と12の方針って、暗記した記憶ありますよね。
※中小企業庁資料より
平成26年の6月に公布されました。概ね5年置きに改正されます。主な内容は上記のとおりなのですが、この法律が制定された、平成26年に記念すべき第1回の小規模事業者持続化補助金が開始されています。
その後はご存じのとおり、いろいろな補助金が多く今までに開始されており、減少するどころか、その数は増え続けています。
小規模事業者持続化補助金については、効果もあり、年々計画策定数も伸び続けました。今では信じられないかもしれませんが、開始当初は1枚で数行の記載で採択をされていたんです。一方で、認知度が上がりと、一定数の悪いことを考える事業者や支援者が、いつの時代も現れます。
- 申請競合の増加
- 申請の縛りの強化
認知度が上がり、採択は採点方式であるため、競合が増えればより科学的でロジカルな効果のある計画書の点数が高くなります。また、不正が発生するたびに、条件が追加されていきました。結果的に、それらは他の補助金にも適用され、どんどん複雑化し、今では申請書の高レベル化をもたらし、本来の目的を持った事業者にとって使いづらくなりました。
普通に考えて、日々、作業員としても従事しながら経営全般を見ている中小・小規模事業者に、今のレベルの各種補助金について、何十ページとある要領を見て、適正に申請することができるでしょうか?
②採択後の証拠書類の複雑化
仕事柄、補助金の証拠書類を審査しますが、事業者や専門家の方たちは、採択ばかりに気を取られている人も一定いることが、トラブルを引き起こす要因となることがしばしばあります。ご存じのとおり、補助金は採択されて終わりではありません。適正に実行されて初めて、補助金が入金されます。補助金は最初に入る訳ではないんです。
採択まで支援したから、あとの実行は支援機関や事業者自身でしてください。
というのは無責任ですし、伴走型支援のルールからも外れます。たびたび問題となることは、「採択されたから=補助金が全額入る」と思っている事業者や無責任な専門家がいることです。正直な話、私の肌感覚では、計画書を策定するのに長けた専門家はいても、申請後の証拠書類の意味や経済産業省のマニュアルを100%把握して、支援している専門家は少ないように感じます。
結果的に、前段で述べた【不正による条件の厳格化】に加え、【不適切な実行】が、採択後の証拠書類の複雑化を招いています。
でも、なんで複雑にする必要があるの?
答えは簡単です。証拠書類を増やせば増やすほど、トラブルや不正が発生しにくくなるからです。しかし、一方で補助金のハードルは上がっている負のループが生じているんです。
補助金ブームと騒がれる中、【本来の目的】を見失っているのかもしれません。
以上の理由から、仮に令和5年度補正にて、省力化・省人化補助金が開始されたとしても、また同じ繰り返しになれば、【最初は】簡易的なもので、採択されやすいと考えられます。
そうならないためにも、再度繰り返しになりますが、補助金の【本来の目的】を、事業者や支援する側は、原点に立ち戻って考えなければならないと時が来ているのかもしれません。
その他、補助金の申請についての参考は【補助金適正化法】というものがあります。
補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律施行令 | e-Gov法令検索
また、細かい経理処理の基準などについては【補助事業事務処理マニュアル】というものがあります。
読み込まないと分かりにくいかもしれませんが、これらについては今後、解説記事をアップする予定です。
あとは、その他にこんなやりとりも考える必要があります。
設備を入れることが目的になっていませんか?
よく支援する現場にて、私が関わる事業者さんへこんな話をします。もちろん気持ちは分かりますし、老朽化した機械を最新のものに替えたいというのが本音なことも知っています。ただし、違いますよ。設備を入れることは【手段】なんです。
ここについては支援している専門家や、支援機関のみなさんにも強く言いたい。
今支援している姿勢って、本当に正しいんですか?
現実を知るあまり、「現実はこうだから、理想論を言う人間は現場を知らない人間だよ!」という言葉や「世の中そういうもんよ!」などの言葉。
もうやめませんか?常態化した異常な状態が当たり前になってませんか?
例えば証拠書類が間違っていたら、修正をするように事務局から指導が来て、修正しました。
この行為自体、異常だと思いませんか?
そもそも出した証拠書類が全てです。その後修正するなんてありえないのが、当たり前なんじゃないでしょうか。つまり、証拠書類が不適切であれば、補助金は下りないで終了なのが本来普通なんです。それを、細かく優しく、適正に導いている。日本という国自体が本来とても優しくも、異常な状態だと気づいていますか?
と、最初に厳しいことを申し上げて申し訳ございません。何が言いたいかというと、今の普通と思っていることを表に言葉に出す前に、一端飲み込んで、考察して欲しいということです。慣習上そうだとか、先輩から言われたとか、一度疑って欲し。そうでないと、その延長線上に悪気のない不正も起こるかもしれないんです。
ここらへんの内容については、察して欲しい。真面目な人間が真面目に評価されるべきだと思います。
なんで不正が起こるのかな?
そのたびに、締め付けがきつくなるんだ
商工会に関わった事業所や専門家の方たちは商工会は中小・小規模事業者の支援をする利益を求めない団体だという理解を知っています。商工会は特別許認可法人であり、そこで働いている職員は、そのほとんどが県の補助金で賄われています。職員たちは日々、一生懸命、経営改善普及事業という経営全般の手助けをしています。また、現場の直接的な指導に加えて、先に説明したような小規模振興基本法の策定などにも大きく貢献しています。現場の職員たちが一生懸命、商工業者のためにつくし、その成果が評価され、国が現在のたくさんの補助金を準備して頂いているのも事実です。それら、たくさんの苦労がある中、不正などが起きれば、たった1つでも、大きな損害を招くことになる。【真面目すぎるくらい真面目が一番】。変なやり方を身に着けている人がいれば、正々堂々と、同じフィールドで勝負しませんか?また、支援機関も、現在の先輩から引き継がれている慣習や、常態化されている正常と思っている異常がもしあるのなら、勇気を持って変えていくことも重要なのかもしれません。
あたり前を疑うことで道は開ける
まとめ
【次に来る補助金はこれだ!】令和5年度補正予算案【省人・省力化補助金】第3部・予測編、いかがだったでしょうか?
毎年、来年度の予測をしておくスキルを身に着けたい!という専門家や経営者の方のお役に立てれば幸いです。
この記事を読んで少しでもお役に立った方がいらしゃればTwitterにも登録して頂くと、記事を更新した時にお知らせしますので、今後も「志」ともに、一緒に学んでいけると幸いです。
それでは、次の記事でお会いしましょう!今回も読んで頂き本当にありがとうございました。