中小企業診断士1次試験って、受験の年で難易度変わるの?
どの科目に力を入れたら良いかわからないよ!
と、お悩みの受験生のみなさん必見!
過去10年ちかくの統計資料をまとめて、分析しました。
- 申込数・受験者数推移
- 性別・年齢別推移
- 地域別・職種別推移
- 科目別の推移
- 2024年度の予測
この記事を読めば、来年度の中小企業診断士1次試験の傾向を把握できること間違いなし!
おはようございます!【朝活ブロガー中小企業診断士】のグレート☆セバスチャンです。私のプロフィールは、こちらへ。
それでは、さっそくいってみましょう!
前提
統計資料分析にあたり、以下に前提を置きます。
【前提】
期間 | 2013-2023年度 西暦表記で統一 |
受験者① | 科目受験を含む全受験生 |
受験者② | 7科目の受験生 |
総合計 | 2013-2023年度の数値を全て加算 |
令和5年度 | 那覇地区242名は集計から除外 |
統計資料が明確に表示されている期間が2013年度からでしたので、今年の統計で11年目になります。
vol.1では、【申込数・受験者数】と【受験者数・合格率】の推移をみていきます。
申込数・受験者数の推移
まずは【申込数と受験者数】の推移をみていきます。
グラフをみて、何を感じたでしょうか?
そうです!2021年度から急激に申込者数が急上昇しています!
- 2020年までの平均申込数:19,864人
- 2021-2023年度までの平均申込数:25,086人
約3割程度、申込者数が増加していることになります!
- 2019年までの平均受験者数:16,386人
- 2021-2023年度までの平均申込数:17,341人
※2020年は新型コロナウィルス感染症の影響でイレギュラーな数値であるため計算に含めていません。
実際に受験した人数は約6%程度増加しています。
特に直近3年間では増加し続けている【人気資格】となりました。
試験名 | 受験者数 | 登録者数 |
税理士試験 | 28,853 | 80,054 |
社会保険労務士試験 | 40,633 | 44,203 |
中小企業診断士試験 | 20,212 | 約27,000人 |
とはいえ、まだまだ他の難関中位資格と比較しても登録者が少ない状況です。登録者数が少ないことを考えれば、競合が少なく、ニーズが高い資格だと考えられます。
登録者数少ないんだね!
そうだ!競合はまだ少ない!
集計して思ったのが、【受験しなかった人】が多いことです。2013-2019年の平均で約3,500人、2020-2021年のコロナ真っ只中の平均で約6,200人、直近の2022-2023年では約4,400人が受験しなかった計算になります。申し込みをして、受験料を支払って、当日受験することができなかった理由はたくさんあると思います。やむおえない事情は別として、少しでも勉強をしていたのなら、不合格になるとわかっていても受験することが重要です。なぜなら、受験会場の雰囲気をつかんでおくことも、点数を上げるために重要な要素だからです。当日は、経験上、能力を100%出し切ることは稀だと思います。重圧から、思いもよらないミスもします。申し込みをした時点で、1歩踏み出したあなたは凄い!不合格が分かっていても、まずは受験することをおすすめします。周りの人たちの【熱】を感じてください。
1歩踏み出すことが、最も困難
受験者数・合格率の推移
次に【受験者数・合格率】の推移をみていきます。
2020年の合格率すごくない!
というお声が聞こえそうですが、まずはそこは置いておきましょう。のちほど解説します。
注目すべきは、2019年度の変化です。
なぜ、2019年度以降合格率が上昇したのでしょうか?
答えは【政策的なもの】です。
- 相次ぐ災害
- 新型コロナウィルス感染症
- 原油・原材料高騰
- ゼロゼロ融資据え置き期間終了
- インボイスへの対応
- 電子帳簿保存法への対応
この情報はネット情報等にはないのですが、近年続く災害などで、特に地方では支援者不足が声として多く上がっています。また、2020年以降も事業環境の変化が続いています。
2019年に合格率が増加したのは、2020年の新型コロナウィルス感染症の発生を予測していたようで恐いですね・・・しかも、2019年の合格者数が4444人。
冗談はさておき、明らかな合格率の変化が起こりました。
- 2013-2018 平均合格率:22.3%
- 2019・2022・2023 平均合格率:29.6%
※2020・2021年度はイレギュラー数値なので除外しています。
以上から、2024年度の中小企業診断士1次試合格率の予測は
約30%
いつ、政策的な観点で以前の20%に戻るかはわかりませんので、今が最優先で、中小企業診断士を目指すことがチャンスなんです!
2020・2021年って、なんでこんなに合格率高いの?
と、思った方もいらしゃると思いますがこの2年間は特別だったと考えられます。
2018年までの中央値を中央線とすると、2020年・2021年度は異常な合格率です。これは予測ですが、新型コロナウィルス感染症の影響によって、2020年は受講者が激減し、当日試験を受けた人たちは、そもそもレベルが高い人たちだったのでは?と考えます。決して、この年の問題が簡単だったわけではありません。
逆に2021年度は、実力があった、もしくは2年間勉強した方が集中した結果、合格率が高かったと分析します。これらを加味していくと、2022年度以降の平均が、来期の合格率の予測と考えます。つまり、30%が、来期の予測合格率です。
なお余談ですが、2016年度に合格している方はかなりレベル高いですね。
性別の推移
続いて、性別の推移を見ていきます。まずは、2013年-2023年までの、男女の受験者数を合計した割合が以下になります。
過去11年間の統計の合計では、圧倒的に【男性】の受験者数が多い状況です。しかし裏を返せば、【女性の中小企業診断士】が少なすぎるため、取得した方は、女性の資格保有者である時点で他者と差別化になるメリットがあります。
次に、男女別の合格率の推移を見ていきます。
当然分母の数が違うので、男性の合格率が高く推移しています。
男性平均合格率 | 19.5% |
女性平均合格率 | 13.2% |
男性と女性の平均合格率の差はは6.3%程度あります。直近の2022年、2023年では男性の平均合格率は3%程度上昇傾向ですが、女性の合格率は1%上昇程度で、そこまで伸長していないようです。
次に、男性のみの推移をみていきます。
人数でみると直近の受験者数の増加も、そのほとんどが男性です。逆にいうのであれば、男性で中小企業診断士を目指している人たちの環境はさらに激化しているということが挙げられます。
私と一緒で、男性の中小企業診断士は競合が多いため、いかに他の実務スキルを多く身に着けるかもポイントかもしれませんね。お互い頑張りましょう!
次に女性のみの推移をみていきます。
女性も人数でみると、受験者数が増加したとはいえ、1,000人にも満たない増加数です。現実的に女性の中小企業診断士は少なく、今、中小企業診断士資格を取得することは確実にステップアップにつながると言えるでしょう。
実際に私も職業柄、専門家派遣で中小企業診断士を呼びますが、地方で女性の中小企業診断士に依頼した経験がありません。また、現在全国の補助金管理で報告書をみていると、【特定の聞いたことのある女性の中小企業診断士】の名前が全国中に登場します。人気が出れば、女性はマネタイズする期間が早いのかもしれませんね。
なら、ワタシもチャンスあるね!
そうだ!(モモは女の子でした)
【中小企業診断士は掛け算で成り立っている】と考えています。この掛け算の数が多ければ多いほど、【レアリティが高い診断士】になります。【○○×○○×○○×・・・】の数が多いことが望ましいです。【女性×中小企業診断士】は今回の統計から既に、取得後、男性よりもレアリティの高い価値になります。男性はスタートから、女性に比べると競合が多いです。○○分野に強い中小企業診断士を目指すためには、いかに自分自身のスキルを増やすかが鍵となると言えます。ちなみに私は、店舗運営×店内製造×衛生管理については前職で身に着けたものであり、あまり真似されることはないと考えています。差別化を図りたい場合は、転職または副業も1つの選択肢なのかもしれませんね。もちろん税理士×中小企業診断士、社会保険労務士×中小企業診断士などもレアリティが高いですが、実は意外にいます。知識を基準とした掛け算のレアリティよりも、経験を基準としたレアリティの方が絵に描いた餅にならないので、求められる人材になるかもしれません。
君は君の積み重ねでしかない
年齢別の推移
続いて、年齢別について、2013年-2023年までの、年齢別の受験者数を合計した割合が以下になります。
30~39歳が31.7%で最も多く、次いで40~49歳が29.0%と多い状況です。30~49歳で約60%を占めており、中小企業診断士を目指す方のほとんどが、社会人においてベテランや中間管理職になるあたりの年齢ということになります。逆に20歳未満がほとんどいないのは、社会的なスキルを身に着けたうえで受験を検討する人が多いからなのかもしれません。
次に、年齢別の合格率をみていきます。
一見すると、20歳未満の学生の方が頭が柔らかく高得点を狙えるように感じますが、実態としては合格率が最も低い結果です。もし、学生で取得した人間がいたら、就職活動の他者との差別化になることは間違いありません。かなりレアリティが高い人材といえます。
20~29歳は、全体で2番目に合格率の高い年齢帯です。20代で中小企業診断士を目指す方は、かなり意識が高いと考えられます。中小企業診断士業務はどちらかというと、経営管理側の知識の習得であるため、ワーカーとしてスタートする20代で合格する人は、ダブルライセンスを目指せるなど、時間的なゆとりもありますよね。
最も合格率の高い年齢が、この30~39歳です。社会人経験をとおして、管理職側として意識的に取得する人が多いのではないでしょうか?経験と頭の柔軟性も含めて、最も資格取得に適した年齢帯であることが、この数値から読み取れます。
3番目に合格率の高い年齢が40~49歳です。管理職や幹部クラスなど、次のステップを考えて行動する人や、自分自身で将来起業することを目標に取得するのではないでしょうか。私もこの年齢ですが、社会人として20年目を迎え、知識と経験を整理する時期として適していると思います。
40~49歳とほぼ近い合格率の年齢帯です。会社の役員や、会社での超ベテランまたは起業を意識してチャレンジする方が多いのはないでしょうか?50歳だから、脳が固くなる、という言い訳はこの合格率の推移を見れば関係がないようです。
どうですか?60代でも他の年齢帯と比較しても合格率は低くなく、むしろ高いと取るべきだと考えます。いくつになっても、目標のある方はチャレンジをしており、いくつから始めても決して遅くないことが、この合格率が証明しています。
70歳以上は、さすがに年齢の壁はあるかもしれません。しかし、特筆すべきは20代よりも合格率が高いことです。人の脳は成長し続けることと、経験による戦略の差が、この中小企業診断士試験にはあることを証明しているのではないでしょうか。
私は他の資格も含み30歳から勉強を始めました。自分の実務に関係するものを取得し、知識と見合いをつけていく繰り返し。いくつになっても、現の経験とつながる資格にチャレンジすることは相乗効果を生み出すと考えられます。
地域別の推移
ここでは、地域別の解説をする前に、2023年度中小企業診断士1次試験にて、衝撃の出来事がありました。
令和5年度中小企業診断士第1次試験のうち、那覇地区における試験につきましては、台風6号の影響により実施をとりやめました。那覇地区の受験申込者の皆様には、ご迷惑をおかけしまして、誠に申し訳ございませんでした。経済産業省の指示により、那覇地区の受験申込者の皆様に対して再試験が実施できるよう 、検討しているところです。
対応が決まり次第、告知させていただきますので、恐縮ですが、今しばらくお待ちいただきますようお願いいたします。
本日、那覇地区で令和5年度中小企業診断士第一次試験の受験申込者の皆様に対する特例措置のうち、第1次試験に合格していなくても第2次試験の受験を可能とする関連省令の改正案について、本日、経済産業省からパブリックコメントが開始されました。当該関係省令が改正されましたら、特例措置の対象となる皆様には、9月6日に第2次試験の受験案内を発送させていただきます。また、第1次試験の再試験につきましては、年内目途に開催できるよう準備を進めております。検討・準備に進捗がございましたら、適宜、告知させていただきますので、恐縮ですがご了承くださるようお願いいたします。
結果論ですが、那覇地区の受験を控えていた人たちが1年間という貴重な人生の時間が無駄にならずに済んで良かったです。また、今後、他の地区でも災害で中止になった場合は、2次試験を先に受験し、あとから1次試験という対応になりそうですね。
中小企業診断士試験始まって以来の出来事で、運営側も戸惑ったと思いますが人命に関わるため中止の判断をしたことは一定理解できます。ただ、なら来年ですね。は納得できるはずがないので、この対応が出てきて良かったです。1年の重みを感じて欲しい。
とはいえ、私が那覇地区であれば、2次試験から手をつけるのは心理的にもハードルが高い気もしますので、今後もっといい案があればなぁ、と個人的には思っています。逆に2次合格して、1次不合格の場合どうするの?那覇地区だけ、1次試験合格者は来年度と再来年度まで受験する権利を与えたらどうでしょうか?
それでは本題の地域別推移を解説していきます。
東京が圧倒的に多いです。約6割。この結果だけでみると、東京や関東圏では熾烈な競合との闘いがありそうです。もちろんニーズもあるでしょうが、地方の方が考え方によってはチャンスだと考えられます。
次に各地域を見ていきます。
札幌地区は那覇、福岡に次いで合格率は低めです。特に直近で合格率が下がっています。北海道は非常に大きいため、支援が行き届きにくいと考えれば、交通の便は検討しなければなりませんが、潜在的なニーズが多くあると考えられます。
東北ブロックは4番目に合格率が高く、東京、大阪、名古屋の次に高い結果でした。元々は低く推移していたのですが、直近では安定しており、意識的に中小企業診断士を取得しようと考えている人が増加していることが伺えます。
東京の合格率平均は概ね1番高いといえます。とはいえ、他より突出しているわけではないため、東京に資格の学校などがある環境のメリットが、必ずしも合格率を極端に上げている訳ではないことが読み取れます。
2022年度は東京の合格率より高く、全体では2番目に合格率の高い地区です。直近では安定しており、意識の高い受験生が多く存在すると考えられます。もしかしたら今後、東京の水準を超えるかもしれません。その分、優秀な中小企業診断士の競合が増加しそうな地域です。
大阪は3番目に合格率の高い地域です。直近では名古屋に負けていますが、合格率も安定しています。名古屋と同様、ニーズもありますが、競合の多い地域だと考えられます。
私の生まれ故郷のある九州は2番目に低い結果でした。資格の学校など、環境的に恵まれているのは福岡県のみであり、他の県は通信や独学で合格を目指す必要があります。逆に言うと、九州全域で中小企業診断士は足りておらず、販路開拓の地域として適していると考えられます。
最後に那覇地区ですが、合格率でみると一番低い結果となっています。また、乱高下も大きいイメージです。沖縄県は全国で唯一人口の伸びている県です(2022年10月現在)。沖縄県は創業者数も非常に多いため、中小企業診断士のニーズは高いと考えられます。また廃業も多い点を考慮すれば、事業支援が必要とされていることが十分考えられる地区です。
突出して高い合格率の地域はないね!
環境も大事だが、やはり努力が一番!
【環境を言い訳にはできない!】と、よくいろいろな自己啓発本にありますが、本当にそうでしょうか?ブラック企業に勤めていて、早朝から夜遅くまで仕事をしている人に、本当に環境を言い訳にするな、といえるでしょうか?プライベートで子育てや、介護の時間に取られる人に環境のせいにするな、と言えるでしょうか?正直それは環境のせいで勉強はできない。ただし、環境に適応した工夫はできます。2007年にアイフォンが登場してから、勉強の方法も工夫次第でできるようになりました。そうです【スキマ時間】が使えるようになったんです。パソコンやスマホのデバイスを活用することで、環境に適応できる可能性があります。環境を言い訳にできない、のではなく、環境に適応できない人はいつの時代も厳しい結果につながる、特にこれからの時代、加速度的に差が生まれるのかもしれません。
環境適応が生存の鍵となる
職種別の推移
続いて、職種別の推移をみていきます。まずは、2013-2023の総合計による割合を下記に示します。
ダントツの構成比1位の職業は【民間企業勤務】の方で全体の約6割です。次が政府系以外の金融機関勤務(民間の銀行)ですが、その他の職種同様、10%未満という結果でした。
つまり、ここから推測されることは、既にスキルとして各分野の能力をもっている社会人の受験生が大半ということです。中小企業診断士を取得した時点で、専門分野がある方が多いことが事実としてうかがえます。
ただしそのほとんどの方にスキルがあるのですが、起業しておらずサラリーマンとして継続しているのかもしれません。また、副業としても活用していないのかもしれません。
まだまだ中小企業診断士の資格は、稼げる力として期待されますよね。
次に職種別の合格率をみていきましょう。
意外に思われるかもしれませんが、経営コンサルタントで独立している方の合格率は他の職業と比較して、かなり低いです。実務上の特殊な能力を持っている方は、別に中小企業診断士の資格がなくても、コンサルタントとして活躍しています。とはいえ、実力もあり、国家資格もある状態がさらに信頼性を上げることも間違いないと考えられます。
税理士・公認会士等の等にはおそらく社会保険労務士や弁護士なども含まれると思います。全体の中で最も合格率が高く推移しているのが、この士業の方たちです。現在保有の資格と中小企業診断士のダブルライセンス以上で相乗効果があることを見越しており、資格取得=年収アップなので、取組みに対する姿勢が違うと言えます。
コンサルタントや士業以外の業種の方も中小企業診断士に一定数チャレンジしています。合格率は高くないものの、中小企業診断士資格を保有することで、現在の仕事の経験を基にした、新事業のコンサル事業が柱としてできあがるので、相性がいいと考えられます。
「どうしたんでしょうか?」と思わずツッコミを入れたくなるほど、決して合格率が高いとはいえません。これはコンサルで独立されている方のデータに近いです。同様に実務の知識があるので、いらないかもしれませんが、国家資格がさらに付与されることで信頼度が増すと思われます。
民間企業にいて受験している方たちの合格率は、まさしく全体の平均値という感じです。社内で意識の高い人間は、現在の仕事を保険としながら、静かに爪を研いでいるのかもしれません。現在の実務と知識が結びつくので、民間のサラリーマン全員に相性が良い資格が中小企業診断士です。
士業の方たちの次に合格率が高く推移しています。主には日本政策金融公庫でしょうか。公庫の方とは職業柄、ご一緒に仕事をする機会が多いですが、頭の切れる方が多く、社会人として一流の方が多いです。この合格率の高さにも納得できます。ただ、起業をする方は少ないかもしれません。
民間の銀行や信用保証協会などがあります。平均よりも高い合格率です。お勤めになっている会社によっては、会社からの命令で中小企業診断士資格の取得を言われているパターンもあります。また、職業柄診断士業務の主に財務分野に元々長けているメリットがあり、中小企業診断士資格との相性が良い反面、現場レベルの実行レベルは民間の企業出身者が詳しい傾向が見られます。
・・・残念ながら合格率が2番目に低い職種になります。私もそうですが、商工会や商工会議所、中央会などの職員がこれにあたります。実務では日々、事業者相手にコンサルをしている経験を持っていますので、本当にもったいない。また、各専門家がどれくらいの報酬をもらっているかも知っていますし、十分な実務経験も有しているはず。将来を見据えて、もっとチャレンジをしてもいいのかもしれません。頑張りましょう!
これは中小機構などがあたります。合格率も比較的高く推移しています。中小機構の職員の方とも交流はありますが、日本のトップクラスの大学出身者が多く、社会的なインテリジェンスも高い人が多い印象です。日々、忙しいのは知っていいますが、彼らのスペックで本気に勉強すればおそらく合格率はもっと高くなると考えられます。独立はおそらくしない人がほとんででしょうか。
公務員の中小企業診断士合格率は2番目から3番目の高い推移です。公務員の方は基本的に土日祝日が休みの機関が多いので、しっかりとした計画を立てることができます。また、場所によっては学習の補助規程などがあり環境として恵まれています。しかし、公務員で独立をするかたは稀かもしれません。また、その後実務で使えるかというと、なかなか機会に巡り合うことが少ないかもしれません。
研究・教育は、主に学校にお勤めの方だと考えられます。平均よりも合格率が低いのが現状です。元々、博士課程などを得てMBAをお持ちの人も多いと思いますが、MBAは出身大学によって評価が分かれるので、国家資格として認められている中小企業診断士も取得することで、よりレアリティの高い人材になると考えられます。
学生の受験生は平均よりも合格率が低い傾向があります。年齢別の説明でも、若い年齢層が合格率が高い訳ではないのが、この中小企業診断士試験の特徴です。逆に言えば、10代から中小企業診断士を目指す人材は相当に意識の高い貴重な人材なのかもしれません。必ず就職ではプラスに働くこと間違いなしです。特に日本人は大学に入ってからは、勉強しない人がほとんどですし。
現在、無職や主婦(夫)の方で本資格を勉強している方の合格率は低くはありません。現在の環境のスキマ時間や、資格を取得することで人生に変化をもたらそうと考えている方にとって、中小企業診断士はおすすめの資格です。必ず次のステップにつながりますし、周りからの見る目が変わります。
全体を通して考えられることは、民間の受験生が大半であり、合格率は全体の平均程度。公務員や政府系金融機関など、個人として独立を考えない傾向の強い機関や会社に勤務する人の合格率が高い。士業はダブルライセンス、トリプルライセンスで直接収入アップにつながるので、最も合格率が高い傾向がある。
そして残念なことは、支援機関の合格率が非常に低い。確かに全国の状況をみても、中小企業診断士の人数が支援機関で多いのは石川県くらいで、他の県では一人もいない地域もあります。支援機関こそ、毎日プロのコンサルが驚くくらいの実務支援をしているので、中小企業診断士資格との相性がいいはずです。
社内で資格取得のメリットは?
出世のために必須の会社もある!
世の中には2種類の人間がいる。そう!【中小企業診断士か中小企業診断士でないか】です。笑。よくSNSなどで盛り上がる議論として、「中小企業診断士を取得しても、他の士業と異なり独占業務がないから、意味がない」という言葉が見られます。しかし、実際に取得した人たちは感じているはずです。中小企業診断士と名刺に記載されているだけで、周りからの見る目が全然変わったことを。つまり【持っているか、持っていないかだけで問答無用に評価される】んです。ただし、仮に独立を考えている方は、中小企業診断士をどのクライアントに対しても、診断と助言ができる能力が必要です。中小企業診断士に対して、後ろ向きな発言が出る理由の1つは、ストレートにいうと、専門家で呼んだけど、全然課題解決につながっておらず、【ポンコツ認定】される診断士が一定存在するからです。中小企業診断士を取得した後に、知識と経験を定着させることが重要であり、【合格がゴールになってないか?】を自分自身を俯瞰してみることが重要です。
資格取得は、始まりにすぎない
経済学・経済政策の推移
ここからは、【科目別の推移】について、分析・考察をしていきます。
経済学・経済政策の合格率推移
まず、1科目の【経済学・経済政策】の受験者数はこちらです。
3年間の受験者数がうなぎのぼりじゃない?
そうなんです。直近の2021年、2022年、2023年と受験者数が大きく増加しています。
2013年~2020年の長い期間に渡って安定的な受験者でした。しかし、2023年度の全体の受験者数合計も18,000人程度ですので、前年の2022年度で合格している方がほとんどいなかったことを表しています。
次に合格率の推移を見ていきます。2013年の異常な年は別として、2022年、2023年が明らかに合格率が急降下しています。
2013年~2015年度が難化した年であり、2022年度、2023年度も同じ難化傾向であることが読み取れます。
2つのグラフを合わせるとこのようになります。2024年度は引き続き難化する予測が立てられます。
【2024年版】選択肢割合の分析
以前、直前対策で調査しました選択肢割合の分析について、【令和5年度の結果】も反映させましたので、参考にしてください。
選択肢の確率論分析については、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の判断材料です。いきなり、記号の確率だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
まずは、全体の選択肢の割合です。
【ウ】の選択肢が一番多い傾向は変化していません。しかし、令和5年度は今までの傾向と大きく異なりました。
令和5年度はなんと、今まで多かった【ウ】の選択肢がほとんどありませんでした。逆に【エ】の選択肢が異常に発生。2013年の合格率がわずか2.1%だった時期も【ウ】の選択肢割合が減少し、他の選択肢割合が大きく跳ね上がる傾向があります。
現状の確率論でいけば、全体では、【ア】の選択肢のみは11年間選択割合が最も低いという事実だけが残りました。
とはいえ、単純に全体の11年間の総合計割合にはトレンドが入っていませんので、次に各選択肢の傾向を見ていきます。
【ア】の選択肢の特徴は、中央値【赤のライン】を基準に上下を繰り返す傾向があります。令和5年度が中央値を切っている割合なので、確率論でいけば、令和6年度は【ア】の選択肢割合が増加する可能性が高いと考えられます。
【イ】の選択肢の特徴は、中央値を2年連続で超えると下降する傾向があります。令和4年度、令和5年度と中央値平均以上になっていますので、確率論でいけば、令和6年度は下降する可能性が高いと考えられます。
令和5年度は異常値が発生しました。過去の歴史をみても、【ウ】の選択肢がここまで低い年度はなかったため、私の令和4年度の【ウ】の選択肢割合は安定している、という予測は外しました。無念です。
それを踏まえて、令和6年度については、【ウ】の選択肢については、中央値程度までは最低でも上昇する可能性が高いと予測されます。
【エ】の選択肢の特徴は比較的安定していますが一気に下降する場合がある傾向があります。令和5年度の36%は異常すぎます。2~3問に1回はエが正答だったという異常値です。
確率論でいけば、令和6年度は最低でも中央値程度までは下降するか大幅に下降する可能性が高いと考えられます。
※【オ】については、【オ】まである問題が少ないため、割愛します。
これらの傾向をまとめると以下の令和6年度の予測の確率は以下の可能性が考えられます。
イ≒エ〈 ア〈 ウ
繰り返しになりますが、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の確率論という判断です。いきなり、記号だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
難化した時の対策ないの?
長さと角度を意識するんだ!
初学者もいらっしゃると思いますので、経済学について、1つアドバイスです。中小企業診断士1次試験は【定規の使用】が認められています。経済学で定規を活用しないことは、正答が下がる原因です。定規の活用には主に2つの活用方法があります。まずは【長さ】です。着眼している【点と点】の長さから、異常値や相関関係を導き出すことが重要です。次に【角度】です。【点と点】の横と縦の長さから、角度がわかります。角度が急であれば変化が大きく、角度が緩やかであれば変化が小さい。中学生の時に習った基本的なグラフの見方をネットなどで思い出すことで、言葉や文字で考えるだけでなく、視覚的な違和感をみつけ、正答確率があがるはずです。ぜひ、定規を使い倒してみてください!
道具は人間だけのレガシー
令和6年度の対策
令和6年度については、以下の傾向が考えられます。
引き続き難化トレンド、ただし昨年度よりは易化
経済学・経済政策は、7科目の初めの科目であり、最もモチベーションに関わる科目です。ここで、大きくぶれれば後に響きかねません。
- 最低点を意識
- 積み上げ式で点数をとる
- 週に最低1回は勉強
引き続き難化傾向が予測される経済学は、自分の最低目標点数を確実にまずは解答し、そこから残った時間でできる限り積み上げていく戦略を提案します。
また、経済学は財務会計と同様に直前期に思い出そうとしても、すっかり解法を忘れていしまい、大きなストレスとモチベーションの低下につながりかねない科目です。最低でも週1回は過去問を解くように心がけてください。
財務会計の推移
次に、財務会計について、分析・考察をしていきます。
財務会計の合格率推移
2科目の【財務会計】の受験者数はこちらです。
11年間でみて、基本的に受験者数が多い傾向がある?
そうなんです。財務会計は受験する側にとって、多くの人が苦手科目であることがわかります。逆にいえば、2次試験にも直接つながる科目ですので、一番時間をかけるべき科目だともいえます。
2021年からの受験者数増加に合わせて、財務会計の受験者数も増加しています。基本的に難関科目の代表なので、科目合格した際はよほど得意科目でない限りは、科目合格を使う方がいいと考えられます。
次に合格率の推移を見ていきます。2014年、2017年が底であり、2015-2017年が易化、残りの2021年を除けば、常に合格率は10%代で推移しています。
今後も財務会計については、10%~15%前後が続くと予測されます。1桁台で足切りにならないように、他の科目よりも、優先して、しっかりとした対策をしておく必要があります。
2つのグラフを合わせるとこのようになります。合格率は時期によっては高いときもありますが、基本的に受験者数が多いため、苦手意識がうかがえる科目です。
【2024年版】選択肢割合の分析
以前、直前対策で調査しました選択肢割合の分析について、【令和5年度の結果】も反映させましたので、参考にしてください。
選択肢の確率論分析については、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の判断材料です。いきなり、記号の確率だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
まずは、全体の選択肢の割合です。
【ウ】の選択肢が一番多い傾向は変化していません。全体の割合は前回解説した過去10年の割合と同様でした。
令和5年度は【イ】の選択肢が2問に1回の割合で選択されています。【イ】と【ウ】に偏る傾向は今までの流れとは変わらないようです。
次に各11年間のトレンドを見ていきます。
【ア】の選択肢の特徴は、直近ではほとんど選択されていない傾向があります。令和5年度も若干上昇したとはいえ低空飛行、確率論でいけば、令和6年度は【ア】の選択肢割合が増加する可能性が高いと考えられます。
【イ】の選択肢については、令和5年度は下降トレンドになると考えていました。とはいえ完全な【異常値】ですので、確率論でいけば、令和6年度は下降する可能性が高いと考えられます。
令和5年度は下降しました。とはいえ、平成25年度を除けば、【ウ】の選択肢割合は安定しているのは事実です。
それを踏まえて、令和6年度については、【ウ】の選択肢については、引き続き20%~30%代の可能性が高いと予測されます。
【エ】の選択肢の特徴は比較的安定していますしたが、令和5年度は急降下しました。平成29年にも急降下の年がありましたが、基本的に【ウ】と【エ】が選択肢割合として強い傾向はあります。
確率論でいけば、令和6年度は選択割合が他の選択肢より高くなると考えられます。
※【オ】については、【オ】まである問題が少ないため、割愛します。
これらの傾向をまとめると以下の令和6年度の予測の確率は以下の可能性が考えられます。
ア〈 イ≒ウ〈 エ
繰り返しになりますが、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の確率論という判断です。いきなり、記号だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
財務会計苦手・・・
やりこむほど安定的な科目になる!
「支援機関の経営指導員さんたちは、過去の傾向から財務会計に弱い傾向があります!」。この言葉は、私が行った中小企業大学校養成課程の始業式で担当者の方が言った言葉です。しかし、その認識は違っています。実務で必ず経営指導員は決算書を基に、電卓で企業の状況を把握します。それに対し、銀行員は決算書の数値を打ち込めば各指標が自動的に出ます。何が言いたいかと言うと、経営指導員は中小企業診断士の勉強をすれば、有効な経営分析指標の式が頭に入っているので即座に、収益性・安全性・効率性・生産性・成長性から課題を見抜くことができるということです。財務・会計は私も合格するのに3年かかりました。しかし、一番時間をかけた分野でもあります。投資効果にDCFを用いるなど、実務で使い倒しました。定性的な切り口に、しっかりとした定量的な知識がバランスよく備わることは重要だと、現在かみしています。財務会計を苦手とする受験生が多いですが、腹をくくって得意分野にする気持ちで臨めば、大きな財産になるのではないでしょうか?
苦手が得意になる、それは差別化
令和6年度の対策
令和6年度については、以下の傾向が考えられます。
引き続き難化トレンド、ただし時間をかければ安定的な科目になる
財務・会計は受験生に苦手意識のバイアスが非常に強い科目です。しかし、やりこめばやりこむほど安定的な点数を獲得できる科目です。
- 過去問10年を繰り返す
- 2次試験対策までやる
- 週に最低1回は勉強
財務会計の知識は必ず実務上の財産になります。現場に行かなければ実態がわからないのは事実ですが、決算書はその前提である課題の癖がたくさん眠っているんです。財務会計をこの機会に徹底して強化し、他の中小企業診断士と差別化する戦略を提案します。
また、財務会計は経済学と同様に直前期に思い出そうとしても、すっかり解法を忘れていしまい、大きなストレスとモチベーションの低下につながりかねない科目です。最低でも週1回は過去問を解くように心がけてください。
この過去問マスターは最低限3回繰り返すことが必須条件です。これをせずして、財務会計で点数をとれることなかれ。
ここまでやるの?
と聞かれそうですが、ここまでやるとある能力がつくんです。
高速計算処理スキル
財務会計は7科目の中で最も時間との闘いが厳しい科目です。計算処理能力の高さが、点数アップにつながることは間違いありません。
くれぐれも、解法を覚えたくらいでは太刀打ちできないので注意してください!
ぜひ、財務会計を鍛えに鍛えて、中小企業診断士になった時に、他の診断士より定量分析に差別化をしてください。
企業経営理論の推移
続いて、企業経営理論について、分析・考察をしていきます。
企業経理理論の合格率推移
3科目の【企業経営理論】の受験者数はこちらです。
11年間でみて、受験者数は安定して多い傾向。
企業経営理論は中小企業診断士において主となる科目です。受験者数が安定して多いのは、決して合格率が高い訳ではなからです。苦手意識をもっている受験生の多い科目と言えます。
財務会計同様に得意科目になりにく科目なので、科目合格した際は、科目免除を使う方がいいと考えられます。
次に合格率の推移を見ていきます。2017-2019年までは難化傾向が続いていました。直近では易化傾向ですが、合格率が20%を超えることは稀です。
また、これまで4期連続で安定して合格率が高い状況であったので、2024年度は難化する可能性が考えられます。
文章問題を複雑にしようと思えば複雑にできる特徴の科目。高得点を目指すことは難しい科目の一方で、基本の繰り返しを粛々と続けることで、足切りなどは生じにくい科目と考えています。
受験者数に対して、合格率が一致しているのは2016年と2021年度だけであり、基本的に60点以上が狙いにくい科目だといえます。繰り返しになりますが、一方で1問4点と配点の多い科目と比べて問題数も多いため、足切りにもなりにくいため、まずは50点代中盤を安定して取れる実力をつける必要があります。
【2024年版】選択肢割合の分析
以前、直前対策で調査しました選択肢割合の分析について、【令和5年度の結果】も反映させましたので、参考にしてください。
選択肢の確率論分析については、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の判断材料です。いきなり、記号の確率だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
まずは、全体の選択肢の割合です。
【ア】のみが若干選択割合が低い傾向がありますが、全科目中で最も選択肢に偏りのない科目が企業経営理論になります。
令和5年度も全く同じ割合です。
偏りがないのなら選択肢割合という統計分析はあてにならない?
と、思われがちですが、もう1歩踏み込んで考えれば各選択肢が1/4の確率で構成されている解答になっている特徴があるということです。逆に解答用紙に選択肢の偏りがある場合は、統計論的には合体しないことになります。
【ア】の選択肢の特徴は、中央値を超えると下降する傾向があります。令和6年度は横ばいか、上昇する可能性が高いと考えられます。
【イ】の選択肢の特徴は、大きくブレない傾向があることです。まさに全体の中央値という傾向があります。令和6年度も安定して選択される可能性が高いと考えられます。
【ウ】の選択肢の特徴は、全体的に選択割合の高い年度が多い傾向があることです。まれに低い年度も発生しますが、基本的に20%以上の選択割合を維持する傾向があります。令和6年度も高い割合で選択される可能性が高いと考えられます。
【エ】の選択肢の特徴は、30%台の大幅な選択割合を示した後は必ず下降する傾向があります。令和6年度は引き続き20%台で推移するか、上昇する可能性が高いと考えられます。
【オ】については、【オ】まである問題が少ないため、参考程度に考えてください。ただ1つ言えることは【0%】ではないため、1~2個くらいは解答の中にあることを確率論的に頭の隅に置いておく必要があります。
これらの傾向をまとめると以下の令和6年度の予測の確率は以下の可能性が考えられます。
解答用紙全体のア~エの割合が1/4づつになっているか確認
※オ:0ではない
繰り返しになりますが、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の確率論という判断です。いきなり、記号だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
この科目選択肢に迷う・・・
その分大きくブレないのが特徴だ
中小企業診断士試験を突破したら何が身につくのでしょうか?それについて即答できる人は意外に少ないのかもしれません。答えは【診断と助言】ができるようになることです。中小企業診断士資格を取得したけど、活用できない現象は、受験期間中に【診断と助言】のフローを意識せずに迷子になっているからです。企業経営理論でまずは診断と助言のフローについて学ぶことで、単に点だけの知識ではなく、覚えたことが線になると考えられます。【診断と助言】式勉強法については、今後深堀りしていく予定です。簡単に以下の記事には触れているので、気になる方はチェックしてみてください。
点が線になるとき、能力が開花する
令和6年度の対策
令和6年度については、以下の傾向が考えられます。
簡単ではないが、足切りにはなりにくい
企業経営理論は文章表現に惑わされることが多い科目です。しかし基本に忠実に勉強すれば大暴落は防げます。
- 過去問10年を繰り返す
また、【診断と助言】のフローを簡単にまとめた表は下記のとおりです。
診断と助言のフロー | 活用する分野 | 具体例 |
経営理念 | 企業経営理論 | 企業ドメイン・ポートフォリオ・MVV |
外部環境の機会 | 企業経営理論 経済学 経営法務 中小企業経営政策 | PEST マクロ経済学 制度改正 政策 |
内部資源の強み | 経済学 企業経営理論 財務会計 | ミクロ経済学 SWOT分析・3C・5F・VRIO 経営分析 |
課題の抽出 戦略の決定 | 運営管理 企業経営理論 | ボトルネック・QC7つ道具 STP・PPM アンゾフ・ポーター 事業ドメインの設定 |
課題解決のための実行策 | 企業経営理論 運営管理 経営法務 経営情報システム 中小企業経営政策 | PDCAサイクル QCD 4P 5S ECRS RFM AISAS 就業規則 システム構築 各種補助金・マル経(融資制度) |
効果の目標 | 運営管理 財務会計 | 原価計算 回収期間法・DCF |
スケジューリング | 運営管理 経営情報システム | 大日程・中日程・小日程 システム構築フェーズ |
なんか、選択肢とかに迷わないうような【ずるいテクニック】を教えている本とかないですか?
あります!笑。いつか、これらの知識をまとめたいと思っていますが、おすすめはこの本です。
繰り返しになりますが、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の最後の一押しの技術です。
運営管理の推移
続いて、運営管理について、分析・考察をしていきます。
運営管理の合格率推移
4科目の【運営管理】の受験者数はこちらです。
直近3年間の受験者数は増加傾向。
運営管理は中小企業診断士において実行計画を作る際の重要な科目。受験の年によって、難易度が乱高下する傾向があります。
受験年度によっては、易化する可能性があるので、現在の職種上実務経験と知識が備わっている方は科目合格に設定せずに、得意科目で設定することをおすすめします。
次に合格率の推移を見ていきます。明らかに難化する年度が存在します。傾向としては1桁代の合格率を示した次の年は15%~20%と合格率が高くなる可能性が高いです。
年度によっては【地雷科目】の代表格となります。2023年度の合格率が極端に低かったため、2024年度は易化する傾向が高いと考えられます。
直近3年間は受験者数に対して、合格率が一致していません。運営管理は生産管理が製造業に勤めていない限り得点源になりにくく、販売管理で得点を取れない場合は苦戦を強いられる可能性が高いと考えられます。
【2024年版】選択肢割合の分析
以前、直前対策で調査しました選択肢割合の分析について、【令和5年度の結果】も反映させましたので、参考にしてください。
選択肢の確率論分析については、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の判断材料です。いきなり、記号の確率だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
まずは、全体の選択肢の割合です。
【ウ】の選択肢割合が明らかに高い特徴があります。3問に1問の割合で【ウ】が選択されていることになります。
令和5年度は【ウ】と【エ】に偏りがありましたが、【オ】はここ11年間で最も選択肢数が多かった特徴がありました。逆に【ア】の選択肢割合が令和4年、5年と非常に低い傾向がありました。
【ア】の選択肢の特徴は、直近2年間で非常に低い傾向でした。ここを底だと考えるのであれば、令和6年度は上昇の予測ですが、引き続き選択肢割合が高い訳ではないと考えられます。
【イ】の選択肢の特徴は、直近では大きくブレない傾向があることです。令和6年度も安定して選択される可能性が高いと考えられます。
【ウ】の選択肢の特徴は、全体的に選択割合の高い年度が多い傾向があることです。運営管理においては過去20%の選択割合を切ったことが一度もないため、令和6年度も高い割合で選択される可能性が高いと考えられます。
【エ】の選択肢の特徴は、30%台の選択割合を示した後は下降する傾向があります。ただし令和5年度も高い選択割合であったので、令和6年度は引き続き下降する可能性が高いです。
【オ】については、【オ】まである問題が少ないため、数値のブレが大きいことを前提にしてください。令和5年度は特殊なイレギュラー数値として考えられるので、令和6年度は下降すると考えられます。
これらの傾向をまとめると以下の令和6年度の予測の確率は以下の可能性が考えられます。
オ≒ア〈イ〈エ〈ウ
繰り返しになりますが、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の確率論という判断です。いきなり、記号だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
ウが多いんだね
過去11年間では顕著な統計結果だ
中小企業診断士を目指しているみなさんは、日ごろの買い物をする時に売場を良く見ているでしょうか?私は前職が小売業でしたので、店内オペレーション関係が気になります。対一般顧客を対象にしている業種はいつでも観察ができます。販売管理の知識をぜひ活用して、スーパーやコンビニを頭の中で診断してみてください。知識のアウトプットで点数も伸びてくる可能性が高いです。生産管理は中身が見えない分、なかなか難しいといえます。
知識は使用して初めて定着する
令和6年度の対策
令和6年度については、以下の傾向が考えられます。
高得点を狙えるチャンス
運営管理は生産管理50点、販売管理50点のどちらで高得点を狙うことが重要だと考えます。私のおすすめはとっつきにくい生産管理は問題を解答する場合も後回しにし、販売管理で高得点を狙い、生産管理で半分以上を目指す戦略をおすすめします。
- 過去問10年を繰り返す
戦略的に、販売管理を8割以上の得意科目にしたい場合は以下の資格をついでに勉強しても損はしませんので、ご参照に!1級は経営者側よりの知識ですので、2級で、管理者側の知識をつけることをおすすめします。3級はパート・アルバイトから作業員のレベルです。
なお、生産管理の勉強教材が他に少なく、点数が伸びない原因かもしれません。販売管理を徹底的に強化する方がおすすめです。
経営法務の推移
続いて、経営法務について、分析・考察をしていきます。
経営法務の合格率推移
5科目目の【経営法務】の受験者数はこちらです。
経営法務は中小企業診断士において2次試験で直接繋がる科目ではなく暗記3兄弟の1つです。直近では全体の受験者数増加に合わせて増加傾向ですが、受験者数に大きなブレがないことが特徴です。
暗記3兄弟の中でも法律分野ということで、とっつきにくい一面があります。ただし、直近では易化傾向であり、得意科目の方は得点源にすることができます。
2014年-2022年度の8年間の長期に渡り一度も15%以上になったことがなかった難関科目でした。ただし、直近2年間では極端に合格率が上昇しています。
過去長期間に渡って難関科目であった経営法務。指針が変わり引き続き易化傾向であると考えられます。令和6年度は10%代程度で若干の難化が予測されますが、易化傾向は続くと考えられます。
直近2年間は受験者数と合格率が一致しており、得点源になった受講生も多かったはずです。経営法務で令和5年度に高得点を出した方は、あえて科目免除にせずに、プラスの調整科目として設定するのも戦略の1つです。
【2024年版】選択肢割合の分析
以前、直前対策で調査しました選択肢割合の分析について、【令和5年度の結果】も反映させましたので、参考にしてください。
選択肢の確率論分析については、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の判断材料です。いきなり、記号の確率だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
まずは、全体の選択肢の割合です。
経営法務は他の科目では比較的選択割合の低い【ア】の選択肢割合が高いことが特徴です。次いで【エ】も高くなっています。
しかし、令和4年度も同じ傾向でしたが、合格率の高い直近2年間では明らかに【イ】の選択肢割合が高くなっています。また、【エ】は引き続き安定している傾向です。
【ア】の選択肢の特徴は、過去最も選択肢比率が高い状況でした。ただし、直近の合格率が向上してから、極端に下がっています。令和6年度は25%程度までは上昇する可能性が高いと考えられます。
【イ】の選択肢の特徴は、30%を超えた年度の次の年度は急降下する傾向があります。令和6年度は20%程度まで下がる可能性が高いと考えられます。
【ウ】の選択肢の特徴は、25%以上を起点に下がる傾向があります。令和6年度は引き続き選択肢割合は下がると考えられます。
【エ】の選択肢の特徴は30%を超えた時に下降する傾向があります。令和6年度は25%以上で推移する可能性が高いと考えられます。
これらの傾向をまとめると以下の令和6年度の予測の確率は以下の可能性が考えられます。
ウ〈イ〈ア〈エ
繰り返しになりますが、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の確率論という判断です。いきなり、記号だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
選択割合30%以上の特徴!
全体的に必ず急降下する傾向がある
中小企業診断士試験は時間との闘いですよね。そして試験構造上、必ず難問・奇問が設定されています。いわゆるCランクDランクの問題です。これらの問題をあえて1問目や2問目に設定されるパターンもあり、心理的なゆさぶりをかけることが狙いです。時間を有効に使うには必ず全体を俯瞰し、1問目からいきなり解かない余裕が欲しいところです。明らかに難問・奇問と判断したときは、前もって選択する記号を決めておくことで、他の確実に解ける問題に時間を割くことができます。選択肢割合の統計を作成してみて思うことは必ず傾向があります。もちろん、やりきった先の参考として考えて欲しいですが、中小企業診断士の1つの切り口、戦略として、こういう見方もあることを捉えて頂けると幸いです。
正攻法だけが全てではない
令和6年度の対策
令和6年度については、以下の傾向が考えられます。
高得点を狙えるチャンス
もちろん100%とは言い切れませんが、最近の傾向は易化傾向です。昨年度よりは難化するとしても安定的な得点源になる可能性が高いと考えています。
最新のテキストで勉強する
経営法務は毎年法律の改正ポイントがあります。必ず最新のテキスト【2024年度版】を購入してください。変更ポイントが多い年は必ず問題の中に複数組み込まれる可能性が高いです。
過去問10年を繰り返す
法改正の部分ではなく、長年変わらない論点を確実に得点源にする必要があります。
【会社法分野】【知的財産権分野】を徹底的に強化することで、確実に合格点を目指したい方にはおすすめです。民法分野は難化した場合、なかなか点数に結び付きずらい特徴がありますので、戦略としては上記分野のやりこみが重要です。
あとは、もし知人に【TACの完成答練】を持っている方がいれば、必ず借りてください。なぜなら、その年の民法の改正論点が凝縮されているからです。私はたまたま知人がその年のTAC教材を持っていたので借りることができました。おかげで貴重な4点をゲット。
経営情報システムの推移
前回に続き、【科目別の推移】について、分析・考察をしていきます。
経営情報システムの合格率推移
6科目目の【経営法務】の受験者数はこちらです。
経営情報システムは中小企業診断士において2次試験で直接繋がる科目ではなく暗記3兄弟の1つです。直近3年間では明らかに受験者数が増加しています。
直近では難化傾向であり、厳しい状況が予測されます。
2017年-2020年度はただの暗記問題であり、得点源となりました。ただし、直近3年間では極端に合格率が低下しています。
一方で難化傾向とはいえ、2015-2016年のように極端に低い合格率ではありません。令和6年度は前年が10%程度まで合格率が下降したため易化すると考えられます。
経営情報システムは、受験者数に対して、合格率が一致することがあまりない科目であることが伺えます。2次試験に直結しないこともあることと、専門的な用語が多く出てくるため、得点できるにも関わらず後回しにしている受験生が多いと考えられます。
【2024年版】選択肢割合の分析
以前、直前対策で調査しました選択肢割合の分析について、【令和5年度の結果】も反映させましたので、参考にしてください。
選択肢の確率論分析については、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の判断材料です。いきなり、記号の確率だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
まずは、全体の選択肢の割合です。
経営情報システムは【イ】の選択肢割合が高いことが特徴です。
令和5年度は3問に1問は【イ】が選択されている状況でした。
【ア】の選択肢の特徴は、直近4年間は低く推移しています。引き続き選択肢割合は低く推移すると考えられます。
【イ】の選択肢の特徴は、平成30年を除けば1/4の確率で安定して選択されています。令和6年度も引き続き安定した選択肢割合を推移すると考えられます。
【ウ】の選択肢の特徴は、20%ジャストで推移する傾向が際立ちます。令和6年度は統計的には選択肢割合が急上昇する可能性が高いと考えられます。
【エ】の選択肢の特徴は30%を超えた時に下降する傾向があります。令和6年度は25%以上で推移する可能性が高いと考えられます。
これらの傾向をまとめると以下の令和6年度の予測の確率は以下の可能性が考えられます。
ア〈イ≒ウ〈エ
繰り返しになりますが、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の確率論という判断です。いきなり、記号だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
【ウ】は特徴的だね!
並べてみて初めて気づく
中小企業診断士1次試験で、暗記3兄弟といわれている、経営法務・経営情報システム・中小企業経営政策は全科目が難化することは確率的に少ない科目です。つまり、3科目は平等にしっかり試験のチャイムが鳴るまでひたすらインプットを続けることで、点数が上がり続ける傾向が強い科目といえます。これらのインプットが頭に入らない原因は専門用語をただの言葉で理解しているからです。その言葉の意味がわからなければ、インターネットで検索し【イメージ化】することでスッと入っていきます。特に経営情報システムは言葉でなく【絵】で覚えることで格段にインプット量が増えますので、試しに実践してみてください。
文字を見える化して定着化
令和6年度の対策
令和6年度については、以下の傾向が考えられます。
難化傾向。インプット量増加で対策
最近の傾向は難化傾向です。ただし、合格率が高かった年でも、受験者数が多かったことから、もっと得点できる可能性が残されている科目だと考えられます。
過去問10年を繰り返す
繰り返して暗記を定着することが重要です。
とはいえ、聞きなれないIT用語に蕁麻疹がでて、なかなか覚えられない人にはわかりやすく基本的な内容を図で解説しているこの参考書を手元におきながら勉強することをおすすめします。経営情報システム自体は暗記問題です。やればやるほど点数があがるはずです。
中小企業経営・政策の推移
最後の科目である、中小企業経営・政策について、分析・考察をしていきます。
中小企業経営・政策の合格率推移
7科目目の【中小企業経営・政策】の受験者数はこちらです。
中小企業経営・政策は中小企業診断士において2次試験で直接繋がる科目ではなく暗記3兄弟の1つです。直近3年間では明らかに受験者数が増加しています。
直近では極端に難化する年と、極端に易化する年が乱高下する特徴があります。
2023年度は20.6%と直近では、かなり高い合格率を示しました。
合格率が15%以上を超えた次の年は確実に難化する傾向があります。令和6年度は令和5年度の合格率が高かったため、極端に難化する傾向があります。
中小企業経営・政策は、合格率が10%以下になると極端に受験者数と合格率に差異が生じます。中小企業経営・政策は暗記3兄弟の中でも特に最後の最後まで暗記し続けることで点数が上昇する分野ですが、中小企業白書は毎年内容が異なるため、注意が必要です。
【2024年版】選択肢割合の分析
以前、直前対策で調査しました選択肢割合の分析について、【令和5年度の結果】も反映させましたので、参考にしてください。
選択肢の確率論分析については、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の判断材料です。いきなり、記号の確率だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
まずは、全体の選択肢の割合です。
中小企業経営・政策は【エ】の選択肢割合が高いことが特徴です。
令和5年度は【ア】と【イ】の選択肢が多く、例年にない動きでしたが、問題が易化したので選択肢統計判断で回答する割合が少なかったと考えられます。
【ア】の選択肢の特徴は、令和3年度・令和4年度が極端に低く、令和5年度が極端に高くなりました。令和6年度は下降すると考えられます。
【イ】の選択肢の特徴は、直近では安定的に選択されています。令和6年度は下降する選択肢割合を推移すると考えられます。
【ウ】の選択肢の特徴は、基本的に平均より高い水準ですが、令和5年度は極端に減少しました。令和6年度は統計的には選択肢割合が上昇する可能性が高いと考えられます。
【エ】の選択肢の特徴は約30%を超えた時に下降する傾向があります。令和6年度は25%以上で推移する可能性が高いと考えられます。
【オ】の選択肢の特徴はほとんどないが、0はないという傾向です。全体の1問~3問程度は解答の中にある傾向があります。
これらの傾向をまとめると以下の令和6年度の予測の確率は以下の可能性が考えられます。
オ〈ア〈イ〈ウ≒エ
繰り返しになりますが、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の確率論という判断です。いきなり、記号だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
選択肢にも癖があるんだね!
答案作成者の癖があるんだ!
中小企業診断士1次試験で、中小企業経営政策は最も暗記色の濃ゆい科目です。試験の直前のチャイムまでひたすらインプットを繰り返すことで、確実に得点が上がり続けます。ポイントとしては、中小企業経営・政策の勉強は直前期にもってくることです。直前期の2カ月前から1カ月前に徹底的に集中してインプットを繰り返します。とはいえ、職種的に普段から政策に関わっていない方たちは中小企業白書を全部見ることは、同じようなグラフにしか見えませんので、ポイントをうまくまとめてある参考書を選ぶことで、効率的に学習することができます。また、景況のトレンドで何が最も重要視されているのかを把握しておくことも重要です。新型コロナウィルスから原油・原材料等のコスト高が問題になっていることは十分注意しておく必要があります。
情報を制するものは試験を制す
令和6年度の対策
令和6年度については、以下の傾向が考えられます。
難化可能性大。インプット量増加で対策
令和5年度の合格率が高かったため、令和6年度は難化する可能性が高いです。
過去問10年を繰り返す
中小企業白書以外の部分は繰り返し10年分を勉強します。今回は難化した年の問題についても、把握をしておく必要がありますので、2019年と2021年度を一端解いてみて、実力を把握し、対策を検討することがおすすめです。
中小企業白書のまとめはこの教材がおすすめです。【2024年版】が出たら活用したい方はすぐに購入すること。直前期は売り切れて、アマゾンで倍くらいの値段になったり、そもそも在庫切れになりますので要注意です!
2024年度予測
最後に、【2024年度の傾向】を考察していきます。以下は過去11年間の合格率の推移です。
過去11年間の傾向について、以下の前提の基、表を作成しています。
- 合格率が15%以上は緑
- 合格率が15%未満はピンク
- 合格率が10%以下の【地雷】を赤
これらの前提から以下の法則が導かれます。
- 7科目中4科目は60点以上が可能
- 7科目中3科目は60点以上は困難
- 7科目中最低でも1つ超難関科目がある
①7科目中4科目は60点以上が可能
2023年度を例にだせば、【財務会計・企業経営理論・経営法務・中小企業経営政策】は60点以上が可能でした。
ここで加点をし、他の難化科目をフォローする必要があったことになります。
②7科目中3科目は60点以上は困難
よほどの得意科目でない限りは60点以上は困難な科目が必ず3科目毎年存在します。
2023年度を例に出せば、【経済学・運営管理・経営情報システム】となります。
③7科目中最低でも1つ超難関科目がある
私が受験した2018年度は3科目も地雷科目がありました。2017年、2018年度で合格した方は本当に凄いと思います。一方で、2022年度は超幸運な年でした。1つも地雷科目がなかった年は、11年間では唯一ここだけです。運は非常に大事です。
2023年は【運営管理】が地雷と化しました。過去11年間の地雷数は以下のとおりです。
経済学・経営政策 | 1 |
財務会計 | 2 |
企業経営理論 | 3 |
運営管理 | 3 |
経営法務 | 3 |
経営情報システム | 2 |
中小企業経営・政策 | 2 |
経済学・経営政策と財務会計は難化はしても、概ね合格率が15%~25%で推移しており地雷科目とまでなる傾向は少ないことが特徴です。つまり、この2科目はしっかり時間をかけることで対策がとりやすいことと考えられます。前段でも、この2科目については別枠で必ず毎週最低1回は勉強時間を取るようにおすすめしています。
経営情報システム・中小企業経営政策は過去11年間で2回地雷化しています。来年度は、このいづれかの科目が地雷化する可能性がありますので、特に残りの科目でこれらを含む場合は注意が必要です。
運営管理・経営法務は過去11年間で最も地雷化した回数が多かった科目です。ただし、2科目の特徴はかなり異なります。
運営管理は、地雷と易化を定期的に繰り返す傾向があります。傾向としては、現在2回の地雷化した経営情報システムも同様の動きをしています。
一方で経営法務は、2014-2021年度までの長きにわたり集中して難化した特徴があります。傾向としては、現在2回の地雷化した中小企業経営政策も同様の動きをしています。
これらの傾向から予測できることは、来年度地雷化する可能性が高い科目は【企業経営理論】と【中小企業経営政策】と考えられます。企業経営理論は安定していると考えると、特に【中小企業経営政策】が難化することは間違いないと予測します。
今までの統計結果や傾向を加味すると、【2024年度予測】は以下のとおりになります。
経済学・経営政策 | 難化・継続 |
財務会計 | 易化・継続 |
企業経営理論 | 小型・地雷 |
運営管理 | 易化 |
経営法務 | 易化・継続 |
経営情報システム | 易化 |
中業企業経営政策 | 大型・地雷 |
あくまで統計上の確率論で考察していますので、くれぐれもですが、まずは前段でお示しさせていただいたとおり、やりきった先にある参考として活用してください。
全ては努力の先にしかない
まとめ
【2024年度大予想】中小企業診断士1次試験【合格率と対策】統計まとめ、いかがだったでしょうか?
これから1次試験の戦略を立てたい!という方のお役に立てれば幸いです。
【人生を豊かに、楽しく導く】を経営理念に、本ブログでは中小企業診断士を目指す方たちを応援しています。
あなたを中小企業診断士にしたい!
参考リンク
その他、本サイトのコンテンツをご紹介します。
中小企業診断士試験の情報について、まとめています。
中小企業診断士に専門性を付ければ、あなたの可能性は無限大!
中小企業診断士資格を取得した先も、まだまだ世界は続く!