診断士特集 PR

【2025年ヒット商品番付】‶高い” ‶足りない”こそ、次のヒットの種を中小企業診断士が徹底解説!

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

突然ですが…

「2025年上半期、何が売れてるのか全然わからない…」
「うちの商品、もう時代遅れなのかも…?」

そんな不安を抱える中小企業・小規模事業者のみなさんへ。

おはようございます。経営指導員&中小企業診断士のセバスチャンです!

今回は、2025年上半期の日経MJヒット商品番付をもとに、「今」売れている理由をビジネスフレームワークで読み解き、次なるビジネスチャンスを探る視点をわかりやすく解説します!

この解説を学べば、「売れている理由」や「トレンドの背景」がはっきりし、自社での応用にもつながること間違いなしです!

Sebastian

トレンドはチャンスだ!



中小企業診断士になる

中小企業診断士ネットde養成校は、スタディングと提携しています。

東の横綱:米フレーション(STP×VRIO)

(参考:ローソン よくばり合体メシはくばく もち麦永谷園 カップ入りお茶づけ日本アクセス Delcy

今回の米フレーション現象では、主食の価格が上がる中で“できるだけ安くお腹いっぱいにしたい”という節約志向の人たちが増加。そこにローソンは「ボリューム感」や「満腹感」をキーワードにした“合体メシ”を投入し、需要にマッチしたポジショニングでヒットを生み出しました。

ローソンや食品メーカーは、すでに広い物流網やPB商品の開発力を持ち、原材料を大量に仕入れるスケールメリットを活かして即席・冷凍食品を安く提供できます。これは“価値(Value)”と“模倣困難性(Imitability)”を兼ね備えた強みであり、安定供給とブランド信頼により競争優位を発揮しているのです。

西の横綱:大阪・関西万博(PEST×VRIO)

(参考:大阪・関西万博公式サイト
大阪・関西万博は、政治面では国家プロジェクトとして国が主導する一大イベントであり、社会面ではコロナ後の“リアル体験”回帰を象徴する存在です。イベントや展示、ツーリズム関連の新規ビジネスが生まれる土壌として注目されます。

国や自治体と連携できるネットワークやリソースは、すべての企業が簡単に持てるものではありません。これらの“連携資源”は、希少性(Rarity)や組織体制(Organization)の面で優れており、プレイベントや特産品開発などを展開する企業にとって大きな競争優位の源泉となっています。

東の大関:MLB東京シリーズ(STP×PEST)

(参考:MLB公式サイト(日本語)
MLB東京シリーズでは、“1回限りの特別な体験”を求める熱狂的なファン層がターゲット。その心理に訴える高価格チケットやグッズ販売が成功しました。

PEST分析の経済(Economy)の視点では、円安の影響で海外ブランドやイベントに対する国内の購買力が相対的に高まります。MLBのような外資系イベントも円建てで見ると“割安感”があり、日本人の参加が増えた背景の一因と考えられます。

西の大関:大の里(STP×VRIO)

(参考:日本相撲協会公式サイト
相撲という伝統文化の中で、“若い・強い・爽やか”という新たなヒーロー像を打ち出すことで、従来の高齢ファン層だけでなく若年層の関心も獲得。これはSTP分析でいう“再ポジショニング戦略”の成功例です。


大の里のようなスター選手は、そのキャラクター性自体が“希少資源”です。これに企業が早期にタイアップすることで、模倣困難かつ高収益なブランド価値が生まれます。本人の魅力と企業の活用戦略が組織的に機能する点で、VRIO全体における優位性が発揮されています。

東の小結:アネッサUVブラッシュ(STP×PEST)

(参考:資生堂アネッサ公式サイト
働く女性を中心とした“時短志向×美容意識”のニーズに向けて、化粧の上から塗れる手軽なパウダーUVという新しい提案でヒット。STP分析でいう明確なターゲティングと、既存品との差別化に成功しました。


社会的変化(Society)として、リモートワークから出社回帰へと移行する中、外出時の“日中のUV対策”というニーズが急増。PEST分析でいう社会環境の変化をしっかり捉えた商品戦略です。

西の小結:資さんうどん(VRIO×STP)

(参考:資さんうどん公式サイト
地元で確立されたブランド力(信頼・味・価格)を武器に、他地域へ展開する“ドミナント戦略”が効果を発揮。ローカル資源を活用しつつ、模倣困難なノウハウで競争優位を築いています。


首都圏の“安くて早くて旨い”外食ニーズに向けて明確なポジショニングを実施。地方の味を首都圏に持ち込む“逆輸入型戦略”としても、STPの応用例として参考になります。

関脇以下の注目事例

その他、注目の内容を解説します。

任天堂Switch2の予約条件(VRIO)(参考:任天堂公式サイト)転売対策という“希少性コントロール”
10万円ドラム洗濯機(STP×PEST)
(参考:ニトリ公式サイト):住宅事情に合った“ミニマル機能&価格”
・ゼロゼロノンアル(PEST)
(参考:サントリー公式サイト):健康意識高まる中でのノンアル市場拡大
・異業種モバイル参入(PEST×VRIO)
(参考:JALモバイルメルカリ公式サイトdカード PLATINUM):ポイント経済圏と通信の融合
・教育型商業施設「こどもでぱーと」(PEST×STP)
(参考:ヒューリック公式サイト):共働き高収入家庭の“子育て+時短ニーズ”

トレンドの本質とビジネス機会

以下に、ヒット商品番付から読み取れるトレンドの本質を整理した表を提示します。

トレンド要因解説中小企業のビジネスチャンス例
高い・足りないインフレ・人手不足による生活課題節約・代替・時短を軸にした商品・サービス展開
リアルイベント回帰コロナ収束による“現地体験”志向地域資源やイベント連携型プロモーション
健康・教育志向長寿化・子育て熱からくる“自己投資”需要健康食品・学習塾・親子向け体験型サービス
リバイバルブーム懐かしさ・共感が若年層にも刺さる“ストーリー性”昔の人気商品やキャラクターの再活用・再商品化
技術の社会実装自動走行・スマート家電・参加型映画など“実用技術”の拡大地域のDX推進や参加型コンテンツの構築

業種別:中小企業・小規模事業者の戦略提案

具体的に、中小企業診断士の観点で中小企業・小規模事業者の戦略を簡単に提案します。

◆ 飲食業

【戦略】「満足度×価格」再設計:原材料高騰下でも、ボリューム感や組み合わせ提案(例:合体メシ)で満足感を演出し、単価アップを避けた集客を実現する。
・【戦術】冷凍・レトルト商品とのコラボ、店舗と連動したテイクアウト展開、時短食の導入で多様な需要に応える。
・【例】ごはん×麺セットや、地域食材を活用した1コイン丼、家庭用冷凍商品でEC展開など。

◆ サービス業(美容・教育・体験系など)


・【戦略】「時短×実感×体験」の融合:UV対策のような“プラスアルファの機能性”や“リバイバル感”を持ったサービスを。
・【戦術】オンライン×リアルのハイブリッド型提供(例:ピラティス体験+動画付き)や、若者向けのストーリー性をもったキャンペーン展開。
・【例】メイク直し付き時短メニュー、美容と学習を兼ねた親子教室、懐かしの昭和体験テーマのワークショップなど。

◆ 製造業(食品・日用品・雑貨など)


・【戦略】「課題解決型」+「共感型」商品の開発:生活の“めんどう”や“時間のなさ”を解決しつつ、ストーリーや感情に訴求。
・【戦術】使い切り/簡易包装型、時短・省スペース設計、SNSで共感されやすいデザイン・機能の搭載。
・【例】クイックル洗面ボウルクリーナーのような“ニッチ掃除アイテム”、共働き家庭向け「解凍だけ料理セット」、復刻デザインのレトロ商品。

このように、それぞれの業種において“トレンド”は表層のブームに見えて、実は顧客の「困った」「こうだったらいいのに」という深層ニーズの表れです。

フレームワーク(STP/PEST/VRIO)を活かしながら、「今ある課題を価値に変える」提案を事業に組み込んでいくことが、売上向上とファン獲得への近道となります。

【参考】 フレームワーク解説

下記に今回使用したフレームワークを解説します。

①【STP分析】

Segmentation(市場の細分化)、Targeting(狙う顧客層の特定)、Positioning(自社の立ち位置明確化)の3要素で構成され、どのようなニーズに対して誰をターゲットにし、どんな価値を提供しているかを見極める分析です。近年では、価値観・生活様式・購買行動などの心理的セグメントが重視されています。

②【VRIO分析】

企業が持つ経営資源(資産・ノウハウ・ブランド・技術など)について、「Value(経済価値)」「Rarity(希少性)」「Imitability(模倣困難性)」「Organization(活用する体制)」の視点から持続的競争優位性を評価する分析です。自社が“なぜ勝てるのか”を説明する材料になります。

③【PEST分析】

外部環境の変化を捉えるための分析手法で、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)という4つのマクロ視点から、今後の機会と脅威を予測します。中小企業にとっては“市場全体の波を先読み”する手段として活用できます。

①【STP分析】

市場の細分化とターゲティング、ポジショニング ②【VRIO分析】:企業が持つ資源の価値・希少性・模倣困難性・組織力 ③【PEST分析】:政治・経済・社会・技術のマクロ環境

Sebastian

ビジネスフレームワークは転用可能!

【まとめ】

2025年上半期の消費行動は、「高い」「足りない」という物理的・心理的な制約がキーワードとなり、これを解決しようとする商品・サービスに注目が集まりました。

しかし、それは単なる価格や物量の問題ではなく、社会課題(PEST)、消費者ニーズ(STP)、企業の強み(VRIO)という三層の視点を重ねてこそ、本質的なビジネスチャンスへと昇華されます。

このようにして生まれたヒット商品たちは、「今ある困りごと」に対し、どれだけ具体的に、どれだけ自社らしく応えられるかが勝負の分かれ目であることを示しています。

つまり、答えは遠くにあるのではなく、あなたの会社の現場にある「顧客の声」や「スタッフの工夫」など、すぐそばにあるヒントをどう“価値”として再定義するかにかかっているのです。

ぜひ今回の番付をヒントに、「自社の強みは何か?」「誰に届けたいのか?」「社会は何を求めているか?」を改めて問い直し、小さくとも着実な一歩を踏み出していただければ幸いです。

戦略の見直しやアイデア出しは、ひとりで抱え込まず、ぜひ専門家の知見も活用ください。

ご相談は、お近くの商工会、または商工会議所まで。無料相談が受けられます。



中小企業診断士になる

中小企業診断士ネットde養成校は、スタディングと提携しています。

ABOUT ME
Great Sebastian
Great Sbastian School 学長 Great Sebastian 専門分野(店舗管理/店内製造/衛生管理/管理会計/景況調査/補助金審査) 資格(中小企業診断士・第一種衛生管理者・調理師・2級(FP/簿記/販売士) 【あなたを中小企業診断士にしたい!】

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です