突然ですが…

「VEってなんだか難しそうで、試験にも出るけどイマイチ掴めない…」

「製造業だけの話だと思っていたけど、実はサービス業や建築業でも使えるの?」
そんな悩みを抱えていませんか?

中小企業診断士試験では、経営工学分野や企業経営理論において、VE(バリューエンジニアリング)がよく出題されます。しかし、多くの受験生が「定義は覚えたけど、実務でどう使うかはピンとこない…」という壁にぶつかりがち。

おはようございます。経営指導員&中小企業診断士のセバスチャンです。
今回の解説は、そんなお悩みについて、実際の経営支援現場に20年以上携わり、年間100件以上の事業者支援を実施している私の経験を基に、わかりやすく解説します。

この解説を学べば、「VEって結局、現場でどう使うの?」がストンと腹落ちすること間違いなし!



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【ウォームアップ】VE理解度チェック5問

問題1|基礎知識
VEとは、製品やサービスの機能を維持・向上させながら、何を最小限に抑える手法か?
A. 品質 B. 原価 C. 顧客数 D. 納期
答え:B
解説:VEは「必要な機能を、最低のコストで実現する」価値向上手法です。

問題2|分類の応用
次のうち、VE活動に含まれないものはどれか?
A. 機能の整理 B. コスト算出 C. 販売促進 D. 代替案の検討
答え:C
解説:販売促進はマーケティング領域であり、VE活動には直接関係しません。

問題3|実務的視点
VEを導入する主な目的は?
A. 顧客対応の迅速化 B. 業績の可視化 C. 機能の最大化 D. コストパフォーマンスの向上
答え:D
解説:VEの核心は「価値=機能/コスト」の最大化にあります。

問題4|過去問類似
VEが最も活用されるのはどの工程か?
A. 研究開発段階 B. 設計段階 C. 生産段階 D. 販売段階
答え:B
解説:設計段階でVEを行うことで、コストと機能の最適化がしやすくなります。

問題5|事例からの出題
ある住宅建築会社が、同等の耐震性能を保ちつつ、補助金を活用して顧客負担を減らした。この取り組みは何の観点に基づくか?
A. ブランド戦略 B. VEの応用 C. リーダーシップ理論 D. SDGs戦略
答え:B
解説:機能を維持しつつコスト(顧客負担)を下げたため、VEの応用です。

試験で問われるポイントまとめ

  • VE=価値を最大化する手法(価値=機能/コスト)
  • 機能の明確化と代替手段の検討がカギ
  • 製品開発だけでなく、サービス設計や業務プロセスにも応用可能
  • 設計段階での導入が効果的
Sebastian

価値=機能/コストが重要

VE(バリューエンジニアリング)とは何か?

VEとは、顧客にとって必要な機能を確保しながら、コストを削減することで、製品やサービスの「価値」を最大化する手法です。
製造業では設計段階でのVEが定番ですが、近年では建築・IT・サービス業など多くの分野で応用されています。

「VEは、単なる理論ではなく、価値と顧客満足を両立させるための“戦略的な武器”です。」

Sebastian

製造業だけの話じゃないんだ!

中小企業の実例

ここでは、日本の中小企業の実例を診断士目線で解説します。

①|株式会社ナカニシ(栃木県)

精密機器製造業の株式会社ナカニシ(本社:栃木県)は、歯科用・医療用機器を中心に高精度製品を展開する企業です。同社は製造現場において、設計や加工の最適化を日常的に実施しており、製品価値の最大化に取り組んでいます。

中小企業診断士の視点で分析すると、同社の取り組みはVE(バリューエンジニアリング)の考え方に通じるものがあります。具体的には、品質を維持したまま工程の合理化を図る点や、一貫生産体制によりコストと納期を両立する点が挙げられます。

高精度・高品質を追求しながらも、現場の改善活動を通じて、多くの医療現場からの信頼を獲得しているのです。

②|株式会社アネシス(熊本県)

熊本県の注文住宅会社アネシスは、デザイン性とコストを両立するため、設計段階で使用建材の見直しや工程の簡素化に取り組み、顧客満足を損なうことなくコストの最適化を図っています。

中小企業診断士の視点で分析すると、これらの取り組みはVE(バリューエンジニアリング)の考え方と親和性が高いといえます。設計と施工管理の現場で、機能を維持しつつムダを省く姿勢は、VEの本質に通じています。

さらに、社内の施工マニュアルを見直し、「やり直し工事」や「無駄な移動」の削減にもつなげており、業務の平準化と収益性向上を同時に実現しています。

実務事例|VEの現場での活用

ここでは、実際に私が支援した事業者についての事例を解説します。

支援の背景

熊本県益城町に本社を構える工務店「会社M」から、「住宅の耐震性能を保ちつつ、価格競争にも対応したい」との相談がありました。

支援内容の活用(VEの実務的な活用)

この企業は、「耐震性能を保ちつつ、補助金とプレカット工法を活用する」ことで、価格と品質の両立を実現しています。

耐震性能を「基本機能」と定義し、不要な設備や過剰品質を洗い出し。コストに見合わない要素を整理し、機能を維持しながら部材の選定を見直すプロセスを支援しました。

実行した支援内容

  • プレカット工法の活用で材料ロスを削減
  • 補助金を活用した顧客負担の最小化
  • CMS導入で業務効率を向上(VEの情報提供部門への応用)

※CMSとは、専門知識がなくても自社で簡単にホームページを更新・管理できる仕組みです。

成果と今後の展望

  • 同等品質の住宅を従来より20%低価格で提供
  • SNSやWebを通じた「コスパの高い耐震住宅」としてのブランディング強化
  • 後継者がVE視点で業務改善を主導

「会社M」は、「VE」を耐震住宅の設計・施工事業の中で巧みに活用しています。

実務&養成課程実習でも使えるワンポイント

VEは「削る」だけではなく、「戦略的に再設計する」こと。中小企業では「補助金」「現場改善」「設計の工夫」など、現場起点のVE活動が成果を生む。

Sebastian

とても重要な視点なんだ!

まとめ

VEは”現場で活かせる価値再設計の技術”です。

VE(バリューエンジニアリング)は、製造業に限らず、建築・医療機器・サービス業など、あらゆる業種で使える思考ツールです。

診断士の視点で見れば、VEは単なるコストダウンの手法ではなく、価値を再定義し、ムダを見直し、成果につなげるフレームワークです。実務では、補助金の活用や設計工程の見直しなど、VE的な発想が成果に直結する場面が多くあります。

「価値をどう高めるか?」という問いを、現場に投げかけること。
それこそが、支援者としての私たちの役割です。

もし、現場での支援に興味があるなら──商工会への転職もおすすめです。

地域の企業に伴走する仲間として、あなたの力がきっと活きます。

それでは、次回の記事でお会いしましょう。

参考書

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ABOUT ME
Great Sebastian
GSS 代表 セバスチャン 専門分野(店舗管理/店内製造/衛生管理/管理会計/景況調査/補助金審査/DX業務効率化) 資格(中小企業診断士・第一種衛生管理者・調理師・その他(FP/簿記/販売士)