マーケの呪文「4P」─実務で“目覚める”講座【実務式・中小企業診断士試験勉強法】
突然ですが…
「4Pって、暗記で終わっていませんか?」
「この施策はどのPに分類すればよいのか?」
「他社との差別化における4Pの活用ポイントは?」
中小企業診断士試験を目指すみなさん。
過去問では何度も登場している「4P」ですが、実際にどんな場面で、どう活用するのかイメージが湧きにくい――そんなモヤモヤ、抱えていませんか?
おはようございます。経営指導員&中小企業診断士のセバスチャンです。
今回の解説は、そんなお悩みについて、実際の経営支援現場に20年以上携わり、年間100件以上の事業者支援を実施している私の経験を基に、わかりやすく解説します。
この解説を学べば、「4Pは知っている」から「4Pを使いこなせる」にレベルアップすること間違いなし!
理解度チェック5問(選択式)
まずは、みなさんの記憶の確認をします!
ウォームアップ問題
問題1:基礎知識
4Pのうち、Placeが指すものとして最も適切なのは?
A. 商品の価格設定
B. 商品を届けるチャネルや流通経路
C. 商品の宣伝方法
D. 商品そのものの設計
答え:B
解説:Placeは「どのような経路・場所で顧客に商品を届けるか」を意味します。
問題2:分類の応用
「地元産の木材を使った限定パッケージ商品を開発した」という施策はどのPに該当する?
A. Product
B. Price
C. Place
D. Promotion
答え:A
解説:新しい商品設計や差別化された商品内容は「Product(製品)」に該当します。
問題3:実務的視点
「高価格帯でも満足度が高い商品設計」を行う狙いとして、最も適切なのは?
A. コスト削減
B. 客単価の向上
C. ブランドの低価格化
D. 集客数の削減
答え:B
解説:価値の高い商品を設定することでLTVや利益率を上げる戦略です。
問題4:過去問類似
次のうち、「Promotion」の施策として適切でないものは?
A. SNS広告
B. リピーター向けの割引
C. 店舗の立地選定
D. インフルエンサーとの連携
答え:C
解説:立地は「Place」に該当します。
問題5:事例からの出題
「ふるさと納税を販路として活用する」場合のP分類は?
A. Price
B. Place
C. Product
D. Promotion
答え:B
解説:新たな販売チャネル(流通)としての活用なので「Place」です。
試験で問われるポイントまとめ
下記のポイントをチェック!
- 各Pの定義と違いを明確に理解する
- 施策がどのPに該当するか分類できる力
- 「複数のPが組み合わさっている場合」の整理能力
- 実務における応用例との接続(設問文の意図を読み取る)
STP→4Pがセットだ!
「4P」とは何か?
4Pとは、マーケティング・ミックスとも呼ばれ、以下の4要素で構成されます。
| 項目 | 意味 |
|---|---|
| Product(製品) | 商品・サービスそのものの設計、特徴、品質 |
| Price(価格) | 価格設定、支払い方法、価格の柔軟性 |
| Place(流通) | 商品やサービスを届けるための経路 |
| Promotion(販促) | 広告・PR・口コミなど販売促進活動 |
「4P」は、単なる理論ではなく、事業戦略を具体化し、実行に移すための“武器”です。
有名中小企業の事例
みなさんのイメージが湧くように、有名な企業を基に解説します!
① 株式会社一蘭(ラーメンチェーン)
一蘭は「味集中カウンター」によってProductを差別化。さらに自動券売機によるPlaceの効率化、観光客向けの多言語対応(Promotion)、そして高単価戦略(Price)を巧みに活用しています。

一蘭は、4Pをラーメン事業の中で巧みに活用しています。
② 株式会社中川政七商店(奈良の老舗工芸)
全国展開をしつつも、直営店舗では土地のストーリーを活かしたPlace設計、高価格帯のPrice戦略、職人コラボによるProductの独自性を展開。さらに、ブランドストーリーや職人のこだわりを伝えるイベントやSNS、直営店での接客などを通じてPromotion戦略も強化しています。

中川政七商店は、工芸品を「地域ブランド」として4Pを活かして再構築しています。
実務事例:御宿Dの「4P戦略」
私が実際に支援した事業者の事例をここでは紹介します。
支援の背景
地方創生と観光振興の両立を目指し、地域密着型宿泊施設「御宿D」において、収益性とブランディング強化の相談を受けました。
支援内容の活用(4Pの実務的な活用)
ここでは、御宿Dが4P戦略をどのように具体的に活用したのかを分類ごとに整理しています。
試験対策にも直結する実践的な構成です。
| 分類 | 実施内容 |
| Product | テントサウナ+木造空間+赤牛料理=体験型宿泊商品として設計 |
| Price | 高単価メニューを用意しつつ、基本は中価格帯でLTV確保 |
| Place | 自社HP+ふるさと納税+OTAをミックスし販路を分散化 |
| Promotion | SNS戦略、口コミ設計、地域との連携による拡散力強化 |

このように、4Pの各要素は単体で考えるのではなく、相互に補完し合う戦略として設計することが重要です。それぞれの施策が有機的に連動することで、事業全体の魅力がより強く伝わります。
実行した支援内容
実際に中小企業診断士としてどのような支援を行ったのか、現場目線でのアクションを紹介します。
- PMS(予約システム)導入支援
- SNS運用研修と戦略策定
- 商品構成見直し(プラン設計と価格設定)
- 顧客導線の整理と公式HPの強化
現場での具体的な取り組みを明示することで、施策と成果のつながりを理解しやすくなります。
成果と今後の展望
支援によって得られた具体的な目標と、次のステップに向けた展望を簡潔にまとめます。
- 客単価+20%、宿泊予約の自社比率が増加を目標
- 地元コラボ商品開発により地域ファン層獲得
- 次年度は、赤牛ブランド化とふるさと納税での全国発信へ挑戦予定
実行支援がどのように効果を生み出したのか、将来の戦略と一体で示すことで、より説得力のある事例分析となります。
上記のように、4Pの観点を軸に戦略を整理することで、課題と対応策が明確になり、現場での説得力ある支援が可能となります。
実務&養成課程実習でも使えるワンポイント
👉「4P」は、商品単体で考えず、「体験+場所+流通+伝え方」で構成する視点を常に持つことがカギ。
まとめ
今回の解説では、単なる理論としての4Pではなく、実際の中小企業や支援現場における具体的な活用事例を通して、「使える知識」として落とし込むことを意識しました。
振り返りポイント
- 4Pは、単なる暗記でなく「実務で使える武器」である
- 商品を売るだけでなく、「どう届け、どう伝えるか」がカギ
- 成功する企業は、4Pを有機的に組み合わせている
一蘭や中川政七商店のように、各Pを自社の強みと照らし合わせて展開することが、結果として調和の取れた戦略につながります。御宿Dの事例からも、理論と現場のつながりを具体的にイメージできたのではないでしょうか。
4Pは、顧客の立場で「何をどう届け、どう伝えるか」を再設計するための実践的な道具です。試験対策としても、現場実務の設計書としても、使いこなす意識が大切です。
それでは、また次回お会いできるのを楽しみにしております。
参考書
【実践で使うおすすめの本】

