おはようございます!中小企業診断士のGreatSebastianです。
今回は、【2025年度中小企業診断士1次試験の傾向】を知りたい方必見!
過去12年間の統計データに基づく、【科目ごとの難易度】と、【最後の2択で迷った時の選択肢】について、一挙公開します。
現在、中小企業診断士を目指している受験生のみなさん・・・
中小企業診断士1次試験って、受験する年度で、どの科目が難しくなるの?
どの科目に力を入れたら、合格率が上がるのかな?
など、多くの不安を感じていませんか?
私も受験生時代そうでした。ただひたすらに、がむしゃらに各科目を一生懸命細かく勉強し、多くの時間をかけました。
もちろん実力の先に合格があるのは間違いないのすが、今考えれば、統計データを基に戦略的に考えることで、意外な共通点に気づくことができたんです。
試験の内容そのものを教える動画は他にたくさんあります。本解説では統計データを基に、違った切り口をご提案できればと思います。
本解説を最後まで見て頂くことで、試験の戦略を立てることができ、中小企業診断士取得に一歩近づくこと間違いなしです!
それでは、さっそく解説に移ります!
【前編の解説動画はこちら!】
※後編は、来週公開予定。
それでは、さっそく後半に入ります。
経営法務の統計分析
次に【経営法務】についてです。
合格率推移
直近3年間の合格率は、26.9%、25.5%、13.2%であり、3年ぶりに難化しました。一方で、中央値が11.7%なので、高難易度とまではまだいっていない状況です。
経営法務と経営情報システムの特徴は、山と谷の時期が2年~3年続く傾向があります。経営法務が2024年度に難化傾向を示したため、このまま谷の時期となる可能性があります。
私が受験した年度は、谷の地雷3連チャンの時期でした。かなり、やりこんで、やっと科目合格に至った思い出があります。余力のある方は、過去問にプラスして、一部の領域を強化することが1つの対策かもしれません。
選択肢割合の分析
過去12年間の選択肢をまとめ、ChatGPTを活用し、分析を統計的な観点で実施しました。
繰り返しになりますが、選択肢の統計分析については、あくまで過去問など対策をやりきった先の最後の選択肢で迷った場合の判断材料です。いきなり、記号の確率だけで判断するものではないことを、くれぐれもご承知おきください!
12年間の選択肢割合は、エが最も多く、ウが最も確率が低い状況です。ただし、あくまで12年間のトータルであるので、次に直近3年間のトレンドを確認します。
直近では、エの選択肢割合は変わらず高く推移しており、イの選択肢割合も増加している傾向があります。アは、特に選択肢割合が下がっている傾向が特徴です。
直近3年間のデータに基づいた、最後に2択で迷った時の、統計分析による選択をまとめました。
この表は一例です。
【以下はblog掲載のみ】
全ての組み合わせは以下のとおり。 2択推奨回答一覧 「ア」または「イ」の場合:イを選択する方が正当率が高いです。 「ア」または「ウ」の場合:ウを選択する方が正当率が高いです。 「ア」または「エ」の場合:エを選択する方が正当率が高いです。 「イ」または「ウ」の場合:イを選択する方が正当率が高いです。 「イ」または「エ」の場合:イを選択する方が正当率が高いです。 「ウ」または「エ」の場合:エを選択する方が正当率が高いです。 |
あくまで、確率です。どちらが良いか決めかねた場合の、時短の参考としてくださいね。
なお、全期間と比較したときも同様の傾向であったものは下記のとおりです。
【以下はblog掲載のみ】
ア vs イ
- 全期間:「イ」が有利(確率差:0.0%)
- 直近3年間:「イ」が有利(確率差:2.0%)
ア vs ウ
- 全期間:「ア」が有利(確率差:3.7%)
- 直近3年間:「ア」が有利(確率差:3.3%)
イ vs ウ
- 全期間:「イ」が有利(確率差:3.7%)
- 直近3年間:「イ」が有利(確率差:5.3%)
ウ vs エ
- 全期間:「エ」が有利(確率差:6.1%)
- 直近3年間:「エ」が有利(確率差:2.3%)
それにしても、ChatGPT大活躍です!近いうちにChatGPT解説動画も出しますので、少々お待ちくださいね!
経営情報システムの統計分析
次に【経営情報システム】についてです。
合格率推移
直近3年間の合格率は、18.5%、11.5%、15.6%であり、中央値が17.0%なので、難易度は比較的高く推移している期間といえます。しかしながら、10%未満の合格率は2015年度、2016年度以来発生しはいません。
経営法務と経営情報システムの特徴は、山と谷の時期が2年~3年続く傾向があります。経営法務が2024年度に難化傾向を示し、経営情報システムが易化傾向を示している状況は統計的には、山の時期、易化傾向に転じる可能性があると考えられます。
とはいえ、経営情報システムは受験生の業種などによって、不得意な方も多く存在します。基本的な用語を、しっかり過去問で対策することが重要です。もし、経営法務が難化し、経営情報システムでも点数が取れない場合は、大きく合格から遠ざかりますので要注意です。
システム系の知識が欠如している受験生の方は、用語をわかりやすく解説してあるIT資格系の参考書を購入し、言葉の意味をまずは理解することがおすすめです。
選択肢割合の分析
過去12年間の選択肢割合を見ていきます。
12年間の選択肢割合は、経営情報システムは特徴的で、他の科目と比較して、選択肢がオ以外は満遍なく選択されています。ウについては、直近3年間でも安定的に選択されています。
直近では、ウの選択肢割合が安定的であることと、オの選択肢割合も増加している傾向がありますので、以前のように最初からオを選択肢から除外することは危険な選択といえます。
直近3年間のデータに基づいた、最後に2択で迷った時の、統計分析による選択をまとめました。
この表は一例です。
【以下はblog掲載のみ】
全ての組み合わせは以下のとおり。 2択推奨回答一覧 「ア」または「イ」の場合:アを選択する方が正当率が高いです。 「ア」または「ウ」の場合:アを選択する方が正当率が高いです。 「ア」または「エ」の場合:アを選択する方が正当率が高いです。 「ア」または「オ」の場合:オを選択する方が正当率が高いです。 「イ」または「ウ」の場合:ウを選択する方が正当率が高いです。 「イ」または「エ」の場合:イを選択する方が正当率が高いです。 「イ」または「オ」の場合:オを選択する方が正当率が高いです。 「ウ」または「エ」の場合:ウを選択する方が正当率が高いです。 「ウ」または「オ」の場合:オを選択する方が正当率が高いです。 「エ」または「オ」の場合:オを選択する方が正当率が高いです。 |
正直な話、経営法務の選択肢割合は、全体的に平均しており、統計的な尖った傾向がないため、最後の2択選択も少し悩ましいですね。
以下に、参考資料として、全期間と直近3年間の傾向について記載しておきますね。経営情報システムの共通点はわずか1つでした。
【以下はblog掲載のみ】
イ vs エ
- 全期間:「イ」が有利(確率差:1.3%)
- 直近3年間:「イ」が有利(確率差:1.4%)
- 確率差の変化はわずか +0.1% と非常に小さいものでした。
中小企業経営政策
最後に、中小企業経営政策です。
合格率推移
中小企業経営政策は、昨年度の合格率が5.6%と、2019年度の地獄の再来となりました。5.6%という数値は、あまりにも低すぎるため、科目合格狙いの受験生は、この科目のせいで1年合格が伸びたといっても過言ではありません。
統計的には、中小企業経営政策は乱高下を繰り返す傾向があります。2024年度が底だと考えられるので、2025年度は得点源となる可能性が大きいといえます。
逆に悩みどころは、2023年度に科目合格されている受験生の方は、「中小企業経営政策を科目免除するかどうか?」が、戦略的に求めらると考えられます。
選択肢割合の分析
過去12年間の選択肢割合を見ていきます。
12年間の選択肢割合は、エの選択肢割合が高い傾向があります。
直近では、ウの選択肢割合が安定的であることと、オの選択肢割合も増加している傾向がありますので、オの選択肢は高い訳ではありませんが、以前のように最初から除外するのは危険だと考えられます。
直近3年間のデータに基づいた、最後に2択で迷った時の、統計分析による選択をまとめました。
この表は一例です。
【以下はblog掲載のみ】
全ての組み合わせは以下のとおり。 2択推奨回答一覧 「ア」または「イ」の場合:イを選択する方が正当率が高いです。 「ア」または「ウ」の場合:ウを選択する方が正当率が高いです。 「ア」または「エ」の場合:エを選択する方が正当率が高いです。 「ア」または「オ」の場合:アを選択する方が正当率が高いです。 「イ」または「ウ」の場合:ウを選択する方が正当率が高いです。 「イ」または「エ」の場合:イを選択する方が正当率が高いです。 「イ」または「オ」の場合:イを選択する方が正当率が高いです。 「ウ」または「エ」の場合:ウを選択する方が正当率が高いです。 「ウ」または「オ」の場合:ウを選択する方が正当率が高いです。 「エ」または「オ」の場合:エを選択する方が正当率が高いです。 |
以下に、参考資料として、全期間と直近3年間の傾向について記載しておきますね。中小企業経営政策は、全期間も直近3年間の傾向も共通する点は比較的多く存在します。
【以下はblog掲載のみ】
ア vs ウ
- 全期間:「ウ」が有利(確率差:5.1%)
- 直近3年間:「ウ」が有利(確率差:7.2%)
ア vs エ
- 全期間:「エ」が有利(確率差:6.9%)
- 直近3年間:「エ」が有利(確率差:6.4%)
ア vs オ
- 全期間:「ア」が有利(確率差:14.4%)
- 直近3年間:「ア」が有利(確率差:4.8%)
イ vs ウ
- 全期間:「ウ」が有利(確率差:5.7%)
- 直近3年間:「ウ」が有利(確率差:0.0%)
イ vs オ
- 全期間:「イ」が有利(確率差:13.8%)
- 直近3年間:「イ」が有利(確率差:12.0%)
ウ vs オ
- 全期間:「ウ」が有利(確率差:19.5%)
- 直近3年間:「ウ」が有利(確率差:12.0%)
エ vs オ
- 全期間:「エ」が有利(確率差:21.3%)
- 直近3年間:「エ」が有利(確率差:11.2%)
2025年度予想 総括
最後に、2025年度中小企業診断士1次試験の予想について、まとめます。
1日目の試験科目については、経済学、財務会計については合格率が12%~15%で安定傾向を予想。まずは、どちらかの科目で高得点を狙えるように、スタートダッシュを決めることが重要です!繰り返しになりますが、2科目は必ず毎週1日は戦略的に勉強時間にいれましょう!
次に鬼門である、地雷科目予想の企業経営理論については、文章の曖昧さを冷静に判断していきましょう。少し運の要素も出てくるかもしれませんが、問題数が多い分、40点を切ることはよほどのことがないと考え、割り切ることも重要です。
企業経営理論の次に地雷可能性のある運営管理は、特に戦略が必要です。よほど、製造業などに精通し、計算等も得意な受験生以外は、いかに店舗運営管理で高得点を取るかが重要です。まずは、確実に店舗運営管理で得点を積み上げ、生産管理で確実に点数を取れる問題を選択し、1点でも確実な点数につながるように意識をしましょう!
続いて、2日目です。経営法務か、経営情報システムについては、山と谷の時期があります。予想では、経営法務が谷の時期に入り、経営情報システムが山の時期に入ると考えています。ただし、どちらの科目においても、苦手意識がある受験生の方は、文言そのものを理解するための参考書を別途準備し、対策をしておきましょう!
最後の中小企業経営政策は、昨年が地雷化したため、易化確定の予想です。科目免除の誘惑はあるかもしれませんが、全体の平均点を引き上げる科目になる可能性もあるため、試験直前でもいいので、集中して勉強し、試験の開始チャイムまで、暗記、暗記、暗記で対策を取ることが、合格への手段になるかもしれません!
2025年度合格に向けて、本統計を参考に、戦略や戦術、計画に繋がれば幸いです。応援してます!
なお、補足情報ですが、blogでご紹介しているおすすめ教材である【過去問マスター】については、例年12月末に新しいものが出版されますが、12月まで待つと、差が開くので、中小企業経営政策以外は2024年度のものを使用し、2024年度の過去問だけ別途購入をすることをおすすめします。
なお、中小企業経営政策だけは、必ず2025年度版が望ましいので、誤って2024年版を購入しないように気をつけましょう!
また、各種教材は試験が近ずくにつれて品薄になったり、価格が高騰するものもありますので、特に地方にお住まいで書店にあまり教材が置いていない受講生の方は早めに揃えておくことがベストです。
まとめ
はい!ということで、ここまで【2025年度中小企業診断士1次試験の傾向・後編】について解説をしました。
受験生の皆さん、ここまで解説をお聞き頂き、ありがとうございます。
2025年度の中小企業診断士1次試験に向けた準備について、これまでの統計分析をもとに、いきなり科目の勉強を始めるのではなく、試験に合格するためには、過去データを活用して戦略的に準備を進めることが重要です。
前編・後編と解説したとおり、各科目には難易度の傾向があります。それは、中小企業診断士1次試験が7科目五あり、且つ科目合格制度を導入しているためです。毎年固定的な科目が難しければ、科目合格狙いの受験生に非常に不利になり、不平等になります。
また、最後の2択で迷った際の統計データも、正しい選択を助ける1つの手段となります。しかし、この手段はあくまで補助的なものにすぎません。試験本番で確実な結果を得るためには、基礎知識の定着や過去問の徹底演習が欠かせません。選択肢の確率に頼り切らず、しっかりとした学習を進めましょう。特に苦手科目がある場合は、柔軟なアプローチが必要です。
どんな科目でも攻略可能だということを心に留め、自分自身に合った計画を立て、それをコツコツと継続することが合格への近道です。統計や傾向をもとにした学習計画を作成したら、それを信じて粘り強く続けることで成果が現れます。
そして何より、迷ったらまず行動してみることです。完璧な準備を求めすぎて手が止まってしまうよりも、「今の自分にできること」を確実に実行するほうが前進につながります。時間はすべての受験生に平等に与えられています。その時間を最大限に活用し、未来の自分のために今日の努力を積み重ねましょう。
受験生活は孤独に感じることもあるかもしれませんが、この解説を見ている時点で、あなたは既に努力している一歩先を行く存在です。
その努力が報われる瞬間を信じ、最後まであきらめずに進んでください。合格を手にした未来の自分が、きっと今の頑張りを誇らしく思うはずです。2025年度の試験に向けたこの時間が、あなたの人生にとって成長の礎となりますように。そして、その努力が必ず結果につながりますように。合格は決して夢物語ではなく、達成可能な目標です。最後まで信じて走り抜けてください。心から応援しています。
※GreatSebastianSchoolは、【スタディング】と提携しています。