【戦わずに勝つ】戦略とは”戦を略す”ことだと気づけ!マーケティングの本質入門
こんにちは!
中小企業診断士&経営指導員として、全国の中小企業・小規模事業者の皆さんと一緒に奮闘しているセバスチャンです!
今回は「ビジネスの軸の整え方」についてお話しします。というのも、最近こんな声をよく耳にするからです。
あれもこれもやっているけど、成果が出ない
求人を出しても、応募がこない
良い商品なのに売れない
そのモヤモヤ、実は「マーケティングの本質」を知ることでスッと解けるかもしれません。

売り込みじゃない、買ってもらえる仕組みをつくるのがマーケティング
「マーケティングって、売るためのテクニックでしょ?」
…いえ、違います!
マーケティングとは、“売れる仕組みをつくること”。しかもゴリ押しではなく、お客様が自然に欲しくなる状態をつくること。
だからこそ、出発点は常に「顧客」。
「何を売りたいか」ではなく「誰のどんな悩みを解決するのか?」。この視点を持つことで、商品企画も採用戦略も、すべてが変わってきます。
重要なのは「誰に」「何を」「どう届けるか」
全部に勝とうとしなくていいんです。重要なのは、「ここに勝つ」という場所を明確にすること。
この考え方を具体化するために役立つのが、STP戦略です。その前提として押さえておきたいのが「3C分析」。
まずは3C分析で現状把握!

- Customer(市場・顧客):どんな人が何を求めている?
- Competitor(競合):他社はどんな価値を提供している?
- Company(自社):自社の強み・資源・特徴は?
この3つの視点で状況を整理することで、「自社の活路」が見えてきます。
そしてSTPで「勝ち筋」を定める!

Segmentation(市場の切り方)
求人なら年齢や経験(=スペック)や価値観(=タイプ)で分ける。市場を細分化することで、アプローチ方法が見えてきます。
Targeting(誰に届けるか)
たとえば「育児と仕事を両立したいけど、やりがいのある仕事がしたい人」に絞る。言葉のトーンや求人の出し方も変わります。
Positioning(どんな強みで選ばれるか)
競合と比べたときに、自社が優位なKBF(Key Buying Factor)=購買決定要因を見極め、そこに特化する。
モバイルPCなら「軽さとデザイン性」で勝負する、など。
管理職こそマーケティングを学ぶべき理由
今までのやり方が通じない
採用しても定着しない
お客様が振り向いてくれない
こんな悩みに向き合うためには、「非連続な価値筋」=これまでにない道筋を描く必要があります。
マーケティングを知れば、「やらないこと」が明確になり、行動に集中できます。
私たち診断士・経営指導員にも必要な視点
商工会も人手不足。経営指導員には明確な管理職という肩書はありませんが、事業者をマネジメントする立場であることに変わりはありません。
同様に、中小企業診断士も、経営課題に対して共に考え抜く「経営のブレーン」として、マネジメント的視野が必要です。
マーケティングの視点を持つことで、現場により深く刺さる助言ができる。これは我々診断士にとっても、非常に重要な武器です。
最後に:戦わずに勝つための戦略とは
私の好きな言葉に、
戦略とは、”戦”を”略”すこと
というものがあります。
つまり、戦わずして勝つ道を探る。余計なリソースを使わず、本当に勝てる場所に集中する。
これこそが、STP戦略が目指す姿であり、マーケティングの本質です。
今まで曖昧だったことに一本芯が通る。迷いが消える。現場が動き出す。そんな”変化”を、あなたの職場やクライアントに届けてみませんか?
すべてに勝たなくていい。「ここに勝つ」それがマーケティングです。
中小企業診断士ネットde養成校
著者:セバスチャン(中小企業診断士&経営指導員)
※本記事は、マーケティング戦略の基本的な考え方を解説したものです。具体的な施策については、各企業の状況に合わせてカスタマイズすることをお勧めします。